買ったものを持ってアジトに帰るとソルベとジェラートが居た。
「ナマエおかえりー!今日パーティーなんだって?」
「うん、二人とも参加してくれる?」
「もちろん!な、ソルベ!」
「ああ」
にこにこと笑うジェラートとそれを穏やかに微笑みながら見守るソルベにこちらまでほっこりした気持ちになる。二人の世界に入り込みやすいのが玉に瑕と言う奴もいるが私はこの二人好きだよ。見てて幸せになれるもん。
「よかった、で、相談が有るんだけど…」
私が全て言い切る前にジェラートが料理だろ?とウィンクしてきた。何こいつ可愛い。相談はジェラートの言う通り今晩の食事についてだ。ソルベは料理が上手いしジェラートはドルチェを作らせればプロ顔負けである。私一人でやるよりも彼らに手伝ってもらえたら段違いに美味しくなるだろう。
「ナマエの頼みなら手伝ってあげるよ」
「任せておけ」
そう言う二人に微笑み返して三人でキッチンへと向かった。
「ジェラート、ナマエ。これ味見してくれるか」
「はいはい。うん、美味い!」
「うん、美味しいよ!ソルベ本当に料理上手だよね」
「そりゃオレのソルベだからな!」
胸を張ってそう言うジェラートにソルベが微笑む。
「まあ、でもナマエの料理も好きだよ。ソルベの次にね!」
「ありがと。それにしても二人とも本当に仲いいよね」
「皆付き合ってるとか色々言う位にはねー」
「そういう訳じゃないんだがな」
「ふーん。でもまあ、そんな風に見れるくらい大切な人が居るっていいよね」
「お、ナマエ言うねー」
けらけらと笑うジェラートに笑い返した。そしてふと今頃書類に追われているだろう友人の事を思う。…テレンスさん達に駄々捏ねて迷惑かけてなきゃいいけど。
「でもまあ、ナマエも大好きだよオレ。ソルベの次にだけど」
「ここでも二番目かー」
「二番目だねー。…ナマエが来る前って皆仲は良かったけど冷めてたって言うか、こういうイベントとか態々やったりとかしなかったからさ。ナマエが来てこういうこと出来んのオレは嬉しいな」
「ジェラート…」
「ま、ソルベと遊びに行く時にたまには誘ってやってもいいよ?な、ソルベ」
「ああ」
「上からだなー」
楽しそうに笑うジェラートを見つめるソルベの目はとても優しい。そんな二人の間に私が居ていいのか甚だ疑問だが、二人が居ていいというのだからいいのだろう。ああ、嬉しくって手にボウルを持ってなかったら二人に飛びついちゃいそうだ!
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