/ Hello!Hello! \ 「DIO」 「なんだ」 昼間のカイロが珍しいのか視線をうろつかせるDIOを少しばかりおかしく思いながら声をかける。こちらを向くこと無く返事をする姿に、名前は少し笑ってしまった。 まるで、そこらに居る好奇心旺盛な子供の様だ。 「…何を笑っている」 「別にー」 名前の答えが気に食わなかったのか、険しい顔になるDIOが更に笑いを誘った。 「相変わらずお前は変な奴だ」 「はいはい。…ねえ、DIO」 歩みをとめた名前に一歩前を歩いていたDIOも止まり振り返る。その時初めてDIOは名前の笑みがどこか辛そうなことに気付いた。 「名前?」 「もし、さ。その頃の姿の君に出会っていたら、何かが変わったりしてた、のかな」 もしも、あの頃の君に出会っていたら。こうして隣を歩いていただろうか。君は吸血鬼になんかならないで、穏やかな幸せをあげられたかな。DIOに聞かれれば思い上がった考えだ、と一蹴されそうなことが名前の胸の中に渦巻いていた。 そんな名前にDIOは一歩近づき、名前の手を取った。 ≪*≫ ← |