/ Hello!Hello! \ 「「名前」」 「ダニエルさんテレンスさん。アレッシーさんの具合はどうでした?」 「意識は戻りましたが、まだスタンドは制御できなさそうですね」 「ああ、でも酒が抜け切れば何とかなるんじゃないかな」 「そうですか…」 この惨状になってからもう二時間近くは経っている。丁度折り返し地点と言ったところだろうか。まだ最低でも二時間はあるのか、と肩を落とすのは誰にも責められないだろう。 魂が抜けかけた名前の服引っ張っられた。見降ろせば、テレンスとダニエルが神妙な面持ちで名前を見上げている。 「申し訳ありません。私までこのようなことになってしまって…」 中身はテレンスとは言え、五歳児程の子に丁寧な謝罪をされるというのも不思議な感覚だった。しかし、顔の模様がないこの兄弟は中々に可愛らしい面持ちである。そんな二人から子犬の様な瞳で見つめられて奮起しない名前ではない。 「大丈夫ですよ!私頑張りますから!」 「そうですか。それは良かった!」 「ああ。本当にありがたい事だね」 申し訳なさそうな表情から一転。にこやかになった二人に名前の頬が引きつった。ついこの外見に騙されてしまったが、もともと凄まじくいい性格をしている兄弟なのだ。 「じゃあ私たちは少し休ませてもらおうかな」 「準備やら何やらで疲れましたしねぇ」 こんな時ばかり仲良くしやがって…!名前がそう歯噛みするも言ってしまった言葉は消すことが出来ない。結局広間を出ていく二人を恨めしげに睨むことしかできなかった。 ≪*≫ ← |