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Hello!Hello!




この時間ならヴァニラは自室かなーと思いつつ歩を進めると前からデーボさんが歩いてきた。

「デーボさん!Trick or Treat!」

「ああ、ちょっと待て」


渡されたのはカップケーキの上にデフォルメされたお化けのチョコが乗っている可愛らしいものだった。…おお、これをデーボさんが買ったのか!そう思いながらしみじみと見つめると、口に結ばれたリボンがよれていた。というか、これは…素人が結んでいるような。


「…えーと、デーボさんもしかしてこれって、て、手作り?」

「そうだが?」

「デ、デーボさんが作ったの?」

「他に誰がつくんだよ」


…世界って不思議が沢山あるね!これがギャップ萌えって奴ですか!!!


「あ、あー!ボブ(仮名)にもお菓子あげないとね!」


デーボさんの肩に乗っているボブ(仮名)に取り出した飴を押し付けて足早に歩きだした。後ろでデーボさんがボブって言うなとか、食えねーよ!とか叫んでいたが振り返らない。だって、どういう顔したらいいかわからないじゃない!笑えばいいと思うよ、なんて思えるか!!!


デーボさんのギャップ萌えについて考えていると前からヌケサクさんが歩いてきた。


「お!名前じゃねーか!」

「ヌケサクさんだー。Trick or Treat?」

「…あー!き、今日だったのかハロウィンって!」


…どうやらヌケサクさんは今日がハロウィンだという事を忘れてしまっていたらしい。あたふたとする姿はなんというか…可愛らしい。ヌケサクさんって本当に抜けているというか天然で妙に母性本能くすぐられるんだよねー。


「うふふー。仕方ない、ヌケサクさんだから許してあげましょう!」


本当か!なんて目を輝かせて喜ぶヌケサクさんにほっこりとする。…だがしかし!今日は戦争なのだよ!
ヌケサクさんの頭上に5つほどスーパーボールを出しせば、ポコポコっと音を立ててぶつかった。


「だましたなー!」

「だって今日はハロウィンですからー!」


来年は忘れないでくださいね!と念を押しながらスーパーボールを投げてくるヌケサクさんから全速力で逃げ出した。