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Hello!Hello!




そうして参加したSBR。1stステージはなんと4位になってしまった。自分でも驚きすぎて頭痛い。まあディエゴはオレが1位じゃないなんて、とかなんでお前は続いてなかったんだとか言われたけど、こちとらさっきまでレース経験なしの素人なんだから褒めてほしい。解説の人は褒めてくれてたぞ!

まあ、始まりとしては悪くなかった。いや、悪くないはずだった。
しかし、二日目2st。砂漠に入った私たちの間に会話と呼ばれるものはなかった。原因は…。


「おい」

「何。今地図見てるから邪魔しないで」

「WRY…。まださっきの事を気にしてるのか」

「…はぁ?あんなのいつもの事じゃない」


そう、あれはいつもの事なのに私は何をこだわっているんだろう。
レース開始前、ディエゴの周りにはファンだという女の子たちでいっぱいだった。それはある意味日常と変わりないものだ。日本とは違いイギリスでは競馬は貴族の娯楽で、こうした着飾った御嬢様達はディエゴの様な平民での騎手にとって大切なスポンサーである。
だからこそディエゴも丁寧に対応しているのだ。まあ、私から見たら愛想笑い全開過ぎてもう少し頑張れよと思わなくもないが。
出走するまでに疲れそうだな、なんて思いながら眺めていると輪から少し離れた所に一人の少女が見えた。その子は他の子と違い質素な服で少々浮いているように思える。
少女の顔がどこか寂しげなのが気になって馬を横につけた。


「早く声かけないとレース始まっちゃうよ」

「え!?あ、でも…」

ディエゴの方へ促せば、泣きそうな顔になりながら俯く少女に首を傾げた。