神隠しの少女 | ナノ
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「さて、DIO様も謝ってください」

テレンスさんに促されても中々口を開かない。

「謝らないねー」
「DIO様みたいな立場って滅多に謝ったりしねえからなー」
「さっさと終わらせてしまえばいいものを…」

ケーキを突きながら観察すること数分。ついにテレンスさんの顔が真顔になった。

「…DIO様?」
「WRY…」

小さく唸った後漸く謝罪の言葉を口にする。

「すまなかったなヴァニラ…」
「いえ、お気になさらずともいいのです!」
「…私は殺すつもりで追い回したくせに」
「ヴァニラさんじゃ仕方ないでしょ」
「諦めろ」
「全く…いい歳なんですから年相応の振る舞いをしてください」
「…DIOの年相応っておじいちゃんだよね」
「しかもめっちゃよぼよぼのな!」

ラバーソールと笑っているとヴァニラに睨まれる。

「貴様ら、DIO様を馬鹿にすると…」

後ろにクリームが浮かんで、慌てて腰を浮かす。…が、殺気立つヴァニラの肩にテレンスさんが手を置いた。

「次はあなたが謝る番ですよ、ヴァニラ」
「…私が何を謝るというんだ」
「まず茉莉香だけが悪いのではないのにクリームまで使って追い回したこと。後、館を破壊したことについてです」

にっこり、と笑ったテレンスさんの後ろに修羅が見えた気がする。

「私としてはあなたに怒っているんですよ?どうせここの扉以外も壊しているんでしょう?誰が修理したり代りを手配すると思っているんですか」
「いや、それは…」
「言い訳なんて聞く気は有りませんよ」

みるみる内に青ざめるヴァニラに手を合わせておく。

「DIO、ラバーソール」
「なんだ」
「んー?」
「…今度から悪戯するとしても館壊すようなのはしないようにしようね」
「…ああ」
「さんせー…」


結論、おかんポジの人を怒らせてはいけません

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