▼ アンケート御礼ss3 もしも3歳の頃の長編主が空条家に引き取られたら…なif話 「じょーたろー」 「どうしたの」 「よんだだけー」 私の言葉ににこりと笑う承太郎は天使の様である。両親が交通事故で死んで引き取ってくれた伯父が空条貞夫だった時はそれはもう混乱の極みだった。しかしこうして慣れていく内に幼い承太郎にメロメロになった。それはもう骨抜きも骨抜きだ。 ホリィママ譲りの白い肌に大きなエメラルド色の瞳。まだ厳つさの欠片もない柔らかな表情。こんな可愛い子供が他に居るだろうか。いいや居ない。 案外世話好きな承太郎は私が空条の家に来てからこうしていつも側に居てくれる。小学校から帰った途端ランドセルを放り出して私に駆け寄る姿なんてもう筆舌尽くしがたい天使っぷりだ。 「じょーたろ」 「なぁに?」 未だ舌足らずな発音しかできない私につられるのか、ゆったりとした早さで承太郎も話すのだが…。ああ、もう私が大人だったら思わず攫うレベルだ。この子外に出したら危ないんじゃないだろうか。 そんな少々歪んだ思想に走る私の事など露知らず、にこにことこちらを見る承太郎。 「だーいすき」 「うん!ぼくも大好きだよ!」 嬉しそうに顔を綻ばせる承太郎が愛しくて愛しくて仕方がない。 ねえ、承太郎。君の未来には楽しい事ばかりじゃなくて。泣く事も出来ないくらい辛いことが沢山起こってしまうんだよ。でもね、私が側に居るから。君を辛いことから守ってあげるから。 私は君が幸せに笑っていてくれるなら、きっとどんなことだってやってのけられるんだよ。 どこか不穏な考えを子供らしさで覆い隠して。承太郎の柔らかな手をそっと握った。 だぁい好きだよ、承太郎。 (結果:主人公が承太郎可愛さ余って元よりヤンデレ気味になる) 2012/11/02 02:23 |
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