「好きです」
「あ、黒子く……わー!」
「あなたが好きです」
「なっあ、いやっ……なに、何ではっ、裸なの!」
「全国大会にいけなかったからです」
「う、あえ? ああ、いつかの朝礼の……! でもっ、いや、もうわかったから!」
「返事は」
「ひい! ちょっと、近い、近いです! ひゃっ」
「返事を聞かせてください」
「手、手離してっ……」
「早く答えてください。キスしますよ」
「わああああ」
「ハッ」
がばりと起き上がる。寝間着用のジャージが汗でぐっしょりと濡れていた。荒い息を整えている間に汗が頬から顎へ流れてこぼれ落ちる。
「うわっ」
枕元の携帯がけたたましく鳴る。着信:黒子くんであった。なぜ、と思い、直ぐにモーニングコールを頼んでいたのを思い出した。なんて間が悪い。
「おは、おはよ!」
『あれ、起きていたんですか?』
「うっ、うううんうん、ちょっとね!」
黒子くんに全裸で告白される悪夢見ましたなんて言えない。
「ね、黒子くん、絶対全国大会いってね!」
『何ですか急に』
言ってしまってから気づいた。負けても全裸告白されるの私じゃないし大丈夫じゃん! ……いや、されてしまう子のことを考えてということで。ははっ。
『……そうですね、』
「ん?」
『負けたらあなたに裸で告白しなければならないので、頑張ります』
…………ん?
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