情報というのは、とても便利だが大変危険なものである。
色々なことを知っていくにつれ、今現在のように女子生徒数名に呼び出され、延々とお説教なんてことは当たり前になる。
それでも知ろうとするのを止めない私は、きっと変わり者なのだろう。

たった今私に平手打ちをした少女の好物はシュークリーム。今年になって出来た彼氏の数は5人。
「平助くんに近づかないで」と叫んだ少女の成績はオール4。その後ろで不安げな表情をしている少女は斎藤が好き。クスクス笑っているおかっぱの少女の席は、雪村千鶴の後ろ。
生徒指導の先生は「手を出した方が悪い」とすることが多いから、耐えるのが得策だろう。
予鈴が鳴った。体育館倉庫といういかにもな場所に、私は閉じ込められた。

「……暑いなぁ」

初夏とはいえ夏。窓一つ無い密室に閉じ込められるのは、最悪命に関わる。
なるべく身体を冷やすため、制服のボタンを開けスカートを捲った。これで少しはもつ。



シトラス味ノンシュガー



情報というのは、とても便利だが大変危険なものである。

昼休み以降体育館倉庫に訪れる者がいないのを、高橋悠は知っていた。
「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -