閉幕
「じゃあな、ここまでだ」
笠松先輩は手を振る。
『今日はありがとうございました!すごく楽しかったです!案内とか…バスケもすごかったけど、やってよかったです』
確かに、今考えるとすごい経験しちゃったのかも。
「ほんと、ありがとな。いろいろと助かった」
「いや、こっちも楽しかったしいいって」
先輩達が話してるのを見ると微笑ましくなる。
友達出来ちゃったよ。
『そういえば…涼太くんはなんで俺のこといきなり、なんかたま/ごっちみたいに呼ぶようになったの?』
飛空っちって。
「あーーー俺、尊敬する人…えっと同い年の尊敬する人にはそう呼ぶんス」
『同い年…?』
「うん。飛空っち高1でしょ?」
え?俺?高1?
もしかして…
間違えられてる?もしかしなくてもだよね?これ。
『あの…俺高2だよ』
「え……………?」
『俺高2だって。涼太くんの一個上!』
ポカーンとする涼太くん。そしてみるみる顔の色を青くしていく。
「あっ、その…スイマセン!俺ずっと同い年だと…」
涼太くんは両手を合わせて顔の前にもって来て謝る。
俺童顔かな、もしかして。
『…気にしないでいいって』
「その間は…なんスか…」
『ははっ!気にしなくていいから!さっきみたいに気軽に呼んで?敬語とかもいらない。涼太くんはそっちの方がいいからさ』
涼太くんと目が合う。
「ひ、飛空っちーー!!!!」
『うわ!…でも、その代わりまたバスケしよ!あとバレーね!』
「はいッス!約束ッスよー!」
ゆーびきりげんまーんと、歌を歌う涼太くん。
『約束なー!』
こんな後輩もいいなぁ。
「ほら、ひーちゃんホテルに戻るよー!」
『はーい!先輩達も涼太くんもまたね!また遊ぼ!』
こうして青城の神奈川遠征with飛空か幕を閉じた。