学ぶ事
「「ありがとうございましたっ!!!」」
青城、海常とも向き合い礼をする。
17時25分。やっと海常との練習試合が終わった。
『先輩等、お疲れ様です!!金田一達もお疲れ!かっこよかった!!』
「お疲れひーちゃん!俺かっこ「ひーちゃんもお疲れ。1日ありがとな」ハル!!?」
「蓮浦お疲れ。1日ありがとな」
『いえ!お役に立ててよかったです!!それにいろいろと勉強になりました!』
「金田一かっこよかったって」
「お、俺だけに言ったわけじゃねえし!」
『ははっ!金田一かっこよかったって!バッ!って高く飛んで!』
最初は春斗先輩とかいるし、神奈川に行けるって言われたから着いて来たけど…
来てよかったかも。いや、よかった。
青城はもちろん、海常のチームを見てても勉強になることがたくさんあったし…。
『及川先輩ありがとうございます』
「ひーちゃんがデレた……?」
『デレてないですから!じゃあちょっと海常の方に行ってきますね!』
***
『海常さーん!ジャグ回収に来ました!』
「あっはい!ありがとうございました!俺たちにも分けてもらっちゃって…」
『気にしないでください!寧ろ余り物だったので申し訳ないです…』
「いえ…!あと、それに…俺達は…」
"青城みたいに強くない"
海常の…セッターの人は俯いて言った。
『えっと…、実は俺青城のマネじゃないんです』
「え!?」
俺の言葉に近くで聞いていた他のメンバーも目を見開く。
『もともと青城マネージャーいないので…今日は臨時マネージャーで来たんです。だからほんとは俺は宮城の他の高校のバレー部で…』
「そ、そうなんだ…」
「宮城ってことは敵チームなのに…」
『あぁ、そこは青城のメンバーってある中学からの出身者が多いんです。俺もその中学出身で…。
えっと、第三者目線で言わせてもらっていいですか?』
「え?は、はい…大丈夫です…」
『あ!俺の独り言だと思ってもらってもいいですから!
思ったのは…確かに青城と海常は力の差はあった。だから点差も開いた』
「………」
『でも…なんていうのかな…チームワークがすごくいいんです。青城もチームワークいいんですけど、またそれとは別の何か…』
「あ……」
思い当たる節があるみたいだった。
『上下関係があるような、ないような。部活に関してはあった方がイイと思うんですけど、海常はそれがいい方向に働いてる』
「………」
『それに俺は学ぶことがすごく多かったです。感動しちゃいました。
俺もこんな試合がしたいです』
「……?」
『上から目線でごめんなさい!
今度はうちの学校と戦いましょうね!!』
「は、はい!!」
(あの…学校どこですか?)
(烏野です!)
(烏野…!?東京の音駒との…!)