試合開始




『よいしょっと…』


タオル、ドリンク、全て運び終えた頃はもう試合が始まる直前だった。

あとで国見に礼を言わないとなぁ。

それと、天井からぶら下がる大きいネットに体育館半面を遮られている。
入口側はバレー、ステージ側はバスケとなっていた。


『あ、さっきの金髪さん…』


やっぱ金髪さんバスケかぁ〜
うーん、どっかで観たことあるような


「ほら、ひーちゃん試合始まるよ!俺のこと応援して!!!」



あ、やば!


「この…っ及川試合に集中しろ…!!」



「や、やめて!今怒るの反則!」



相変わらずの及川先輩。
こりゃ岩泉先輩大変だろうなぁ…御愁傷様…って言ったら他人事になっちゃうけどほんとそう。


『春斗先輩!!岩泉先輩!!頑張ってください!』



「俺は!?」



「てめーにはねーよ!」



「さんきゅー!頑張っからなー!」



青葉城西なら大丈夫だと思うけど、油断大敵。

あ、金田一と国見と目があった。
ガッツポーズしとこ。


「「……っ!」」


ん…?


「整列ー!!」


【青葉城西高校 VS 海常高校】



「「「「お願いしァアーース!!!」」」」



***


「いいか?徹みたいに油断するなよ」



「え!?ハルそれ酷くない!?」



「どこがだよ!どうせ蓮浦が観てるからって浮かれてるんだろ、痛い目みんぞ」



「浮かれてないからね!?」



3年 S 及川
3年 WS 影山
3年 WS 岩泉
3年 MB 松川
1年 WS 国見
1年 MB 金田一 (2年 Li 渡)




「試合開始!!!」


ピィィイイイ!!



審判の笛を合図に試合が始まる。


最初は海常のサーブ。
ドッという鈍い音と共にサーブが放たれる。
だがそのボールは国見の正面にきた。


『(サーブはまぁ普通かな…でも手を隠してるのかも…)』



(油断をしてはいけない)
(少しでも気が緩んだ時が一番危ない)



補足:上が青葉城西、下が海常

影山 国見 金田一(渡)
松川 及川 岩泉
ーーーネットーーー
山村 森久 菊坂
園田 海原 土屋(七瀬)


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