閑話
――帰りの新幹線の中
「〜♪」
「やけに機嫌がいいじゃねぇか黄瀬」
「いやぁ〜、今飛空っちとメールしてて」
「そうか…」
「センパイは、まだ岩泉センパイとメールしてないんスか?」
「お互い今は愚痴りたい事がねぇからな」
「愚痴…?」
「お前には分かんねぇよ。…それより黄瀬」
「何スか?」
「お前、蓮浦にはセンパイって付けねぇんだな」
「だってそりゃあ……って、え?センパイ、今何て…」
「蓮浦にセンパイって付けなくていいのか?」
「えぇー!!!!飛空っちってタメじゃないんスか?!」
「確かな…」
「ど、どうしたらいいっスかね…」
「まぁ、アイツが特に何も言わないんだったらそれでいいんじゃねぇか?」
「いいっスかねそれで…」
「グダグダ言ってねぇで聞けばいいだろ今!メールしてんだろ?!」
「は、はいっス!!」
(あ、涼太くんから返信きた)
(何だって?)
(“飛空っちって、タメじゃなくて一個上なんスか?”ですって…)
(…アイツ知らなかったのか…)
(俺も特に何も言ってませんでしたからね…)
(取り敢えず返信を…)
(そうですね!“気にしないでいいよ!”とでも打っときます!)