面倒くさい子
キセキの世代と呼ばれているだけあって、金髪くんの動きは中々だった。
「春斗先輩春斗先輩っ。金髪くんがまた点入れましたよ、ハーフコートのラインから!!!!」
「分かったから、少し落ち着けひーちゃん」
「だって凄いじゃないですか!!落ち着いてなんていられませんよ!!!!」
という感じで、終始ハイテンションなひーちゃんが右隣にいて、左隣には
「……岩ちゃん」
「何だクズ川」
「俺、こんなに興奮しているひーちゃん初めて見たかも…」
「俺もだ」
ひーちゃんの興奮っぷりに、若干遠い目になっている徹と岩ちゃんがいた。
「…は?…え、何…二人ともこの状態のひーちゃん見た事なかったの?」
「「ないね/ねぇな」」
「マジか…。大抵俺の家来るときはこんな感じなんだけどな」
「…ハル、今度ひーちゃんがハルの家に泊まりに来たら、ひーちゃんの寝顔を写……」
「盜撮は犯罪だクソ及川!!」
ベシッという子気味のいい音が走る。
「…やっぱ俺がはたくより、岩ちゃんがはたいた方がいい音するんだよなぁ」
「うぅ…イタイ。…ヒドいよ岩ちゃんっ」
「俺は当然の事をしたまでだ。…てか、お前は早く蓮浦離れをしろ!餓鬼か」
「ひーちゃん離れするくらいなら餓鬼でいいよーだっ」
…餓鬼の相手は岩ちゃんに任せて、と。
「…試合はどうだひーちゃん」
「さっきは、金髪くんじゃなくて笠松さんがスリー決めてました!!格好よかったです、及川先輩より軽く数千倍は!!」
「ひーちゃん?!俺の方が絶対カッコい…」
「いや、笠松くんだな」
「あぁ。クズ川と違って見るからに実直そうだしな」
「岩泉先輩の言う通りです!!」
「三人ともヒドい!!俺泣くよ?!」
「「「鬱陶しいからヤメロ/止めて下さい」」」
そのままいじけタイムに突入する徹。
どうやったらこんな奴が出来るのか、誰か教えて下さい。