少年K.Mの話
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『えっとその…
友達と遊んでる時にな、バスケやることになって…
でも俺、ぜんぜんバスケ出来なくていろいろ言われたんだよ…
それがトラウマで』
遊はそう言った。
小さい時から一緒にいた遊にはいくつか癖がある。
本人はたぶん気づいていない。
遊は嘘を吐く時。
最初真顔から始まり、その後へらへらと笑うんだ。
大事なことを話す時に嘘を吐く際はいつもそう。
だから今回も思った。
あー…今嘘吐いたなって。
でも俺は無理に聞こうとはしなかった。
これ以外にも、遊は隠してることがたくさんあると思う。
きっと全て言えないこと。
言って、俺を頼ってくれるのをずっと待ってる。
あーあ、
遊とバスケやりたかったな、
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