入れ替え戦
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俺の中学はそこそこ強豪だった。
部員数も多くて、中学には珍しいマネージャーもいた。
『白嗣遊です。バスケは………一応経験者です』
俺はお決まりの自己紹介をした。
「きたな!ルーキー!お前が入ってくれてマジ感謝してる!!」
『はい……』
今思えば俺はこの頃から冷めていた。
最初は先輩も親切にしてくれた。
可愛がってくれた。
最初の部内レギュラー入れ替え戦。
俺は、入部して最初に話し掛けてくれた先輩からユニフォームをもらった。
「………っ、」
『ありがとうございます』
「あぁ…っ、頑張れよ…」
先輩は泣いていた。
次の日から俺はレギュラーの先輩達と一緒の練習。
『(ボールが回ってこない…)』
バスケを4人でやっていた。
俺は1人。
(こんなのバスケじゃない…)
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