もう一度  [ 23/31 ]


「――なぁ。」



あわわわ大地先輩がぁああ



「少し…聞いてほしいんだけどさ。」

「「?」」

「お前らがどういう動機で烏野に来たかは知らない。
けど、当然勝つ気で来てるんだろ」

「勿論です!」

「――烏野は…数年前までは県内では
トップを争えるチームだった。一度だけだが全国へも行った。

でも今は良くて県ベスト8。特別弱くも――強くも無い。
他行からの呼び名は――


落ちた強豪。"飛べない烏"




「………」

「たまにそこらで、すれ違う高校生が東京の
でっかい体育館で全国の猛者達と戦ってる。

鳥肌が立ったよ。



俺達は…もう一度あそこへ行く。」



「…………」

「"飛べない烏"なんて呼ばせない」

「でも、全国出場を"取り敢えずの夢"として掲げてるチームは
いくらでもありますよ」



「おい影山!」

「あぁ、心配しなくても…
ちゃんと本気だよ」




(きゃぁああああああ)
(こわい!こわい!)
(龍、大地先輩怖いよ!)
(お前の方がこえぇよ)





  



[]