一言余計  [ 22/31 ]


「…アレ…ヅラだったのか…!」

「気づくの遅ぇよ、皆入学式で気付いてたぞ」

「なんかあれじゃない?違和感がブフッ、吹っ飛んだ、ブフォ、感じ」

「ブォッフ!お前らっ!
プクック、黙れ「田中も蓮浦も黙れ!」


大地先輩が自分の頭の上から、ヅラをとる。



「…澤村くん…ちょっといいかな…」



教頭先生が大地先輩を引き連れて体育館を出て行く。



「あぁ…」



スガ先輩は心配しすぎだって。







▼▼▼



「―幸いにも、とくにお咎めナシ。謝罪も要らない。


――が、何も見なかった事にしろ。」

「「…………」」

「だがお前ら「お前がちゃんととらないからだ、へたくそ。
何が"去年とは違う"だ。フザケんな。
期待して損した。クソが。」

「いちいち一言余計だなっ」






「――なぁ。」




(こ、こわっ)
(お前止めろよ!)
(だから大地先輩も影山も怖いって!)




  



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