空気 [ 17/31 ] 「俺が…俺が…」 「違う…違う…影山は悪くないんだ!」 蓮浦は焦って影山を宥める。 だけど影山は言葉を続ける。 「やっぱりあの時…!」 「ほんとに…違うから………」 2人の言葉が体育館に響く。 「はい、やめ!」 「「「えっ?」」」 「ずっと前から気になってることがあるから蓮浦は今日居残りな。 そういう私情は後にしろ」 「………っ」 澤村は2人の会話を強制的に終了させ、 今の会話が無かったことのように、話題を変えた。 「お、俺達去年の試合観てたんだよ! 北川第一対雪ヶ丘の試合!」 菅原が空気を詠んで話に入る。 「お前チビでヘタクソだったけど、ナイスガッツだったぞ!」 「! あっ、あざース!!」 「お前、バネすごかったよなー!」 「それにしても、あんま育ってねぇなぁ!」 「あっ…ぐっ… 確かにあんまり変わってませんけどっ…でも! 小さくても俺はとべます! 烏野のエースになってみせます!!」 「!」 (後で部室こいよ?) (……はい) [←] |