▲拍手.2015年/8月〜9月

「コメントを今から録るのだよ。」






練習終わりに部室に呼びたされた俺達にかけた
エース様の第一声ね?これ。

まじ、わらえるっしょ?


あ、今回の進行は俺

皆の高尾和成君ね。よろしく。




「は?いきなり過ぎて意味わかんねぇ。
 木村ぁー!とりあえず軽トラ!!」

分かっちゃいたけど
案の定、宮地さんはキレキレだしよ。
「まず、免許とろうや。」
と木村さんは最もなことを言って突っ込んでるしさ。

まあ、一番は真ちゃんが悪いんだけどよ。



「ねー、真ちゃんさ。俺は個人的に黒子から連絡来たから
 大体の内容は知ってんだけどよ、」

と機械のセッティングをしてる真ちゃんに話しかけると


「そうか。なら、話しは早いのだよ…高尾、説明しろ。」




そう言ってそっぽ向く真ちゃん。
まじ、ぶれねぇ。



「出たよ。真ちゃんの俺様。」

とあきれていると大坪さんが
「なんだ緑間。機嫌が悪いな?
 今日の運勢が良くなかったのか?」と

察してあげてるあたり大坪さんは大人だよなぁ。
天然だけど。


「いえ、今日の運勢自体は問題ありません。
 ただ…明日のラッキーアイテムを入手しに行かなければ
 いけませんので。」

あー、なるほどね。だから真ちゃんそんな急いでんだと思う。

つか、入手って言い方にまじ大げさ過ぎ。



「ちっ、おら高尾、さっさと説明しろ。」


「えー、ちょっとまじっすか?
 つか、そんな怒んないでくださいよ宮地さん。
 
 悪いの真ちゃんっすから。」

と、笑いながら宮地さんを落ち着かせる。

うん、悪いのは真ちゃんだよな?



ともあれ、俺は黒子から事前に聞いていた内容を伝える。

まあ、感謝の意を述べるだけだし?
簡単っちゃー、簡単だけどよ。

こんな個性的な面子でうまく行くのやら。



「なんだ、じゃあ緑間は一回経験してるんだな。」
と木村さんが真ちゃんに話をふると

「えぇ。不本意ながら経験済みです。
 なので今回は俺からやります。」

と真ちゃんがマイクの前に立つ。

やべぇ。それだけなのに笑いそう。
小さく咳払いをすると話し出す。



「いつもありがとう。
 良いか?今日もおは朝占いを欠かさず見るのだよ。
 己の為に人事を尽くせ。
 ……なんですか?大坪さん?その目は。」




こんなときでも、おは朝推してくる真ちゃんは
もはや信者だよね?
でも、悪気はないの。許してやって。

しかし、大坪さんは
なーんでか「そうか!」みたいな顔しちゃって。

「いや、なるほどな!感謝の意と共にお得情報も伝える!
 なんて相手思いなんだ。」


「…いや、ちげーだろ。」と
突っ込む宮地さんそっちのけの大坪さん。


「よし、次は俺がやろう!」
とノリノリだしよ。


「ごほんっ!えっと、いつもありがとう。
 後輩達が世話になっている!

 …そうだ!今度俺の自慢の編み物を差し入れしよう!
 ん?どうした、宮地?みゆみゆの団扇が良かったか?」


むしろ、大坪さんはお得情報と言うより趣味の
公開にしかなってねぇ。

宮地さんは「いや、だから色々ちげーだろ!」と
再度突っ込んでいる。

大坪さんは、そうか?と首を傾げちゃって
「じゃー宮地さん次、お願いしやっす。」と
俺は宮地さんをマイクの方へ押しやる。


「高尾てめぇっ!轢くぞ!」といいつつ
少し悩んだあとちゃんとコメント吹き込み出す。
物騒だけど性格は真面目なんだよなぁーこの人。


「あー、えっと応援ありがとうな。また、頼むわ。
 ……でいいか?緑間。

 って高尾てめぇ笑ってんじゃねぇ!轢くぞ!」

と顔を少し赤らめる宮地さん。まじうける。
違うと突っ込んでいながら自分は
めちゃめちゃ真面目で内容が固い。

「いや、すんません。悩んだわりには真面目…っすね、」
と再度笑えば「ぶっ殺す。」と黒い笑顔をの宮地さん。

「馬鹿め。」と真ちゃんはのんきなものだ。


「はー、すんませんって宮地さん。次俺やりますから。」

とマイクの方に行く。



「いつもありがとっ!また来てくれると和成くん
嬉しいな?なんつって。

 はー!でも、先輩も真ちゃんもうけすぎっしょっ。
 やべ、腹いてぇ。…あ、次木村さんすよね?どそっ!」



もう、お腹が痛くてどうしようもないけど
とりあえずね?
木村さん残ってんし

まわさねーとと思う訳よ。


いや?別に真ちゃんの為って訳でも…ねぇーけど?

すると、最後の木村さんは少し悩んだあと
マイクへと、吹き込む。


この人も何だかんだで真面目だかんなー。


「おう、いつもありがとう。後輩達が迷惑かけてるな。
あー、大坪みたいに編み物できねぇが
果物なら差し入れできるぞ。

ん?なんだ緑間、あ?明日のラッキーアイテムにグアバが欲しい…だぁ?」



果物を差し入れできる。そう木村さんが言った瞬間
真ちゃんの目がキラーンっと

あくまで俺の感覚だけど
キラーンって光って、しかも何故か木村さんのことを

めっちゃ見てる。


まあ、真ちゃんこの通り唯我独尊だし?
木村さんが吹き込んでいる間に

ラッキーアイテムの話ししちゃうくらいだし?

そんなエース様だけど


人一倍練習してんのは皆知ってて
いつのまにか当たり前のように一緒に帰ってる。

まあ、こぐのは俺だけど。



そーゆうの、なんか嫌いじゃねーなって
思うのよ。これがまた。


だって結局何だかんだで
木村さんもラッキーアイテムのこと真剣に悩んでくれてっし

宮地さんなんか「轢く、刺す、焼く」とか
物騒なこと言ってんけど

真ちゃんの我が儘を許してくれてる。

大坪さんは…言わずも、だな。






「ねー、真ちゃん全員録り終わったけど
 次はどーすんのー?」

ラッキーアイテムのことで頭いっぱいの
真ちゃんのかわりに機材を片す俺。


「問題ない。次は桃井に頼んである。
 おそらく桐皇なのだよ。」


あー、なるほどね。

キセキの世代んとこは、やっぱ回るんだな。と
思っていると真ちゃんが眼鏡のブリッジをあげ



「俺が頼んだわけではない。
 桃井がやりたいとごねていたので
 
 回すだけなのだよ!」

と、何でか怒ってる。


いや、照れるとこちがうっしょ?と思うが
面白いからまあいいかと


秀徳のコメント録りは終了したのだった。

















――――――――――――――――――――
実に秀徳、書きやすかったです(笑)
楽しかった。


拍手




いつもありがとう。
良いか?今日もおは朝占いを欠かさず見るのだよ。

己の為に人事を尽くせ。……なんですか?大坪さん?その目は。




ごほんっ!えっと、いつもありがとう。
後輩達が世話になっている!
そうだ!今度俺の自慢の編み物を差し入れしよう!

…ん?どうした、宮地?みゆみゆの団扇が良かったか?



あー、えっと応援ありがとうな。また、頼むわ。
……でいいか?緑間。

……って高尾てめぇ笑ってんじゃねぇ!轢くぞ!




いつもありがとっ!また来てくれると和成くん
嬉しいな?なんつって。

はー!でも、先輩も真ちゃんもうけすぎっしょっ。
やべ、腹いてぇ。…あ、次木村さんすよね?どそっ!



おう、いつもありがとう。後輩達が迷惑かけてるな。
あー、大坪みたいに編み物できねぇが
果物なら差し入れできるぞ。

ん?なんだ緑間、あ?明日のラッキーアイテムにグアバが欲しいだぁ?




以上!


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