「…え?な、え、え?」

「びっくりしすぎじゃろ」

「た、宅配便じゃないの?なんで仁王君が此処に?ていうか、え、本当に仁王君?」

「イリュージョンなり」

「いや意味分かんないわよ。迎えに来てくれるならなんで事前に言ってくれなかった、の」

「真っ先に会いに来た。連絡する間も惜しかった、はよ会いたかった。それだけじゃダメ?」

「…待ちくたびれた」



何年かぶりに抱き締めた先生の体は相変わらず華奢で、俺の好きな匂いも何もかもが変わってなくて、しいていえば更に綺麗になっとった。そして俺の背中に手を回した先生は、綺麗な涙を流しながら綺麗な顔で「おかえり」と言ってくれた。

こんなにも「ただいま」を言う事が嬉しいなんて、今まで知らなかった。
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