「別れよ」

「…何だと?」

「女の子とデートしてたんでしょ?良い度胸じゃん。いつからそんな器用になったの」

「デートだと!?誤解だ!どこぞの情報だそれは!」

「今日の朝クラスの女の子から聞いた。昨日、真田が街中のカフェで女の子といるの窓越しに見たって」

「街中のカフェ…それはもしや、すたーばっくすの事か?」

「あースタバって言ってた気がするわ。つーか心当たりあんだね、最低」

「誤解だ、あれは幸村の妹だ」

「は?何その見え透いた嘘」

「本当だ!幸村も一緒にいた!」

「一緒にいたらわざわざ2人でいたなんて報告してこないでしょ。話によれば可愛い系の子だったみたいだし?やっぱそういう感じの子が好きなんじゃん」

「いい加減話を聞かんかっ!!」

「何々、修羅場ー?」

「あ、幸村ナイスタイミング。なんか真田が昨日一緒にいた女は幸村の妹とか言い出したんだけど」

「あぁ、それ本当だよ。ちなみに俺もいたー」

「…は?2人だったんじゃないの?」

「俺昨日お腹凄いゆるくてさぁ、結構頻繁にトイレ行ってたからたまたま妹と2人の所を見たんじゃない?誰から聞いたか知らないけど」

「…にしても、何で幸村の妹まで?」

「だって、お前らもうすぐ記念日じゃん」

「幸村っ!!」

「記念日…は?」

「1年記念日ー。そこで、何をすべきか迷った真田が俺の妹にアドバイスを乞うたって訳。女の事は女じゃないとわかんないしねぇ、しかも真田なら尚更」

「それは内密にと言ったはずだろう!!」

「この場で別れ告げられるよりはマシでしょ。この子相当ショック受けたみたいだし。て事で安心しな」

「…なんか私馬鹿みたいじゃん。てか何、記念日とか覚えてたの?すっかり私だけだと思ってたのに」

「忘れる訳がないだろう!お前の為ならば俺はなんでもするとあの日から決めているのだ!」

「…馬鹿、真田」

「俺の目の前でいちゃつくなバカップル」
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