「おら、着いたぜ」

「うわーうわーほんとだー!すっごい綺麗!凄い凄い!」

「足元に気を付けろよ、暗いからな」

「こんな綺麗な星空初めて見た!東京にもあったんだねぇ、こんな所」

「俺も初めて来た。っつーか、それより本当に良いのかよ」

「え?何が?」

「誕生日プレゼント。何が欲しいかって聞いたのに星が綺麗な場所に行きたい、とか見当違いな事言いやがって。他に欲しいモンはねーのか」

「うーん…」

「まさか遠慮なんざしてねぇだろーな?アーン?」

「遠慮っていうか、私本当に星空が好きなんだよね」

「意外とロマンチストじゃねーか」

「あはは、よく言われる。だからさ、」

「だから?」

「大好きな星空を大好きな跡部君と眺められるだけで本当に満足なんだぁ」

「…」

「しかもこんな特別な日に!ありがとうね、跡部君」



後日、跡部が最高級の家庭用プラネタリウム買い、彼女が彼の家に通い詰めるようになったのはまた別のお話。
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