「お前のそういう所マジでムカつくんだけど」

「え、どうしたのいきなり?何、ご飯まずかった?」

「別に飯は美味いけど、さっきからそいつの話ばっかじゃん。自分の容姿自覚してるくせにどんだけ媚売ってんだよ」

「そりゃあ先輩だから若干媚は売るけどさ、世渡りの為には必要な事でしょう?だから精市君だって今まで何も言ってこなかったんじゃないの」

「我慢の限界。毎晩他の男の話聞かされる俺の身にもなれよ」

「え」

「何」

「男?」

「は?」

「ジュン先輩、女だよ」

「…は?だってお前格好良いとかなんとか言って、」

「背が高くてさばさばしてて、モデルみたいで格好良いもの、ジュン先輩」

「…おかわり」

「可愛いねぇ、精市君」

「あー死にたい。駄目だ、今顔見んな」

「真っ赤だよ」

「見るなっつったろ」

「心配かけてごめんね。でも、やっぱり1番格好良いのは精市君だよ」

「…当たり前だろ。女に負けてたまるかよ、この俺が」

「はいはい、ほら、おかわり持って来たよ」
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