「ふー、疲れたー…」



最終日サプライズイベントも無事に終わり、泉を含め3人のマネージャーは自室で恒例のストレッチを行っていた。



「このストレッチも今日で最後なんですねー…」

「家に帰っても覚えられるかな…」

「大丈夫大丈夫、わからなくなったらいつでも連絡してくれて構わないから」



そう言えば2人は元気よく声を揃えて返事をし、その素直な返事に泉も満足する。

それから少しして、ストレッチも終わった頃。



「何かこのまま寝るっていうのも寂しいね」

「朝にはもう解散ですもんね…後1週間あって良いくらいですっ」

「私も思います」

「私もだよ。本当周りの人に恵まれてるからね」



しみじみと語る3人には、微かに寂寥の雰囲気が漂っていた。



「そういえば、泉さんこのまま氷帝でマネージャー続けないんですか?」



その時朋香から問われた質問に、泉は一瞬目を瞠った後に寂しげな表情を浮かべや。正直彼女も続けたい気持ちは山々だったが、それはいくらなんでも無理な事で、充分に理解しているからこそ厳しかった。



「もしやるならお手伝い程度かな。試合の時とかは行きたいと思ってるけど…それも何か都合良い気もするし、迷い中」

「泉さんなら跡部さんもOKしてくれると思いますっ」

「だったら良いんだけどね」



それから様々な人物の事について話していたが、2人は疲れたのか途中で眠りについてしまった。

布団を乱さず静かに寝ている桜乃と、布団も服もはだけ寝返りが激しい朋香を見て、まるで性格が正反対の双子みたいだな、と泉は思う。それと同時に朋香の布団と服を直す事も勿論忘れない。



「ありがとうね」



聞こえていないのはわかっているが、この1週間分の感謝の気持ちを2人に述べてから、電気を消し布団に入り自分も眠りについた。

明日はいよいよ、別れの時だ。
 7/7 

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