ローWD | ナノ


今日は彼氏のローとデートの約束をしている。
よくドタキャンされるけども、今回はまだその連絡は無い。
また急に会えないって言われたら私泣くよ、ロー。



メールが来るかローが来るかどきどきしていたら、待ち合わせ場所には既にローがいた。
え、まだ時間には30分も早いのに!
駆け足で彼に近づく。


「ロー、早い!」

「お前も充分早い」

「でも珍しい!いつもは10前にドタキャンメールか10分遅れて来るかなのに」

「早く来たら悪いのか」


あら、ちょっと不機嫌になった。
せっかくのデートなんだし、ローを怒らせると面倒。
この話題はもうやめとこう。


「今日は30分長く一緒にいれるわけだね!」

「…あぁ」


ローの機嫌は治ったみたい。
よし、さあデート!













あれから映画に行って、ご飯を食べて、ふらふらと買い物をして。
普通のベタなデートを楽しんだ。

空も暗くなってきて、またお腹が空いてきた。
(ていうか腹の虫が鳴いた。恥ずかしい)


「晩御飯どうしようか?」


どこで食べる?と聞くと、ローは少し考えて、無言で何かを投げた。
1ヶ月前のように、それは鍵だった。

またご飯を作れということなのかな。
うん、きっとそうだ!


「今日は何が食べたい?」


あー今のちょっと新婚っぽいね!
と言ったら、違ェよ、飯じゃねぇ。と言われた。

「今日はホワイトデーだからな、お返し」

「?」

「お前、住所移せ」

「住所?」

「それお前にやる」

「鍵を?」


また1ヶ月前のようにニタニタ笑っているロー。


「籍も移すぞ」

「!」


今日は人生で一番幸せな日になりました






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ゴールインしました。なぜか。
ローさんが珍しく早かったのは緊張してるからだといい。

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テーマ「人外ファンタジー」
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