「今日こそは・・・」

今日こそは、覚悟を決めたのだ。
何って、ナニだが?うむ、何か問題でもあるのか?
巻ちゃんと性的に心も体も一緒になるってきめたのだよ。
今、巻ちゃんはお風呂に入っている。
覚悟を決めたとはいえ、妙に変な意識をしてしまうのは仕方ないと、東堂は思う。
だって、だって、俺は童貞なのだから。

巻島が風呂からあがってきた。
東堂は巻島のベッドの上で待っていた。

「巻ちゃん、あの・・・俺と・・・」
「なんショ?今日もいい勝負だったな・・・どうした、そんな顔して。一緒に寝るか?俺ももう寝るショ」

電気を消そうと立ち上がった巻島の服の裾を引っ張った。

「あの・・・巻ちゃん、聞いてくれ」
「なんだ、何か言いたいことがあるショ?」
「そうなんだ・・・巻ちゃん・・・」

大好きなのだよ。だから抱いてくれ。

「東堂・・・」

低い声で名前を呼ばれて、東堂はそっと瞳を閉じる。それと同時に唇を塞ぐ、柔らかな感触。巻ちゃんの唇って薄いと思ってたのに結構柔らかい。ふにふにしてる。

「・・・本当に抱いていいのか?」
「もちろんだ、巻ちゃん。それとも巻ちゃんは俺のこと抱きたくないのか?」
「ちげーショ、抱きたくて仕方がねぇショ。でも、無理に抱いてお前を傷つけてしまって、悲しませるのは嫌なんショ。お前のエロい姿みて、優しく紳士にできる自信ねぇし・・・」

巻島は言い淀んだ。
酷くするかもしれないっショ、と巻島はもう一度言った。何言ってんでさァ巻ちゃん、と東堂は笑った。

「いっぱい愛してくれるんだろう?なら、かまいやせんよ」

触れるだけだった口付けは、いつの間にか呑み込まれてしまいそうなほどに深い口付けに変わる。巻島はとてもキスが上手い。舌を絡めあうだけで溶けてしまいそうなほどに気持ちがいい。東堂の身体を抱きしめる巻島の腕は揺るぎがなかった。
巻島が東堂のズボンを脱がせた。優しくパンツの上からペニスをやわやわと触る。徐々にパンツが濡れていく。
東堂は快楽の波に飲み込まれて、とても気持ちよさそうにしていて、巻島は優しく笑う。巻島のテクにメロメロになっている。でも、まだ始まったばかりだ。これから先も愛でてやるから覚悟しておけショと巻島が言うと、東堂が嬉しそうにキスをせがんだ。
もうすっかりとろとろとした先走りで濡れていた東堂のものを握る。やわやわと揉みしだかれて、東堂はびくびくと身体を震わせた。

「ああっ・・・、あん、やぁ・・・声、でちゃう」
「声我慢しないで聞かせるショ」

可愛くぽろぽろと涙を零す東堂に、巻島は微笑む。
つん、と先っぽのほうを指で弾くと、東堂はふああぁんと可 愛くないて身体を反らした。ああもうかわいい。ほんとにかわいいショ。
優しく東堂の身体を抱きしめながら、それでも意地悪な巻島の手は東堂のものを弄ったままだった。優しく全体を擦られたり先っぽのほうだけを苛めるようにぐりぐりと指でもてあそばれたりしているうちに東堂のペニスはかたく屹立していく。

ちゅ、と唇にキスをする。そうしながら、巻島は東堂の先走りでどろどろになった手を東堂の後ろへ回した。そこには薄く色付いている東堂の蕾がある。
そこにとろ、と東堂の先走りを塗りつけるように触れると、東堂はびくんと身体を震わせて、恍惚とした表情で巻島を見上げた。クハ、と巻島は微笑む。
やわやわと先走りを塗りこみ、けれど決して中には触れずにただ入り口やその周りだけに触れていると、東堂がもじもじとじれったそうに膝を擦り合わせる。
東堂のアナルもひくひくと淫らにひくついていて。えろいショ。我慢できないか?巻島がそう言って意地悪に微笑むと、 東堂は顔を真っ赤にした。ひくひく。相変わらずそこは巻島の指が触れるたびに淫らに動いている。

「・・・なぁ東堂、もしかして」
「ん、な・・・に」
「お風呂で、準備、してくれたのか?」
「っ!」

真っ赤だった顔がさらに赤く染まる。東堂は何か言おうとして、けれど何も言えないまま口を閉じた。そんな東堂を見て巻島は胸がいっぱいになる。ああもう!なんショ、このかわいいの!ドリームショ!!!

「自分でいじってくれたのか?俺の大きいやつ、ちゃんと受け入れられるように・・・ショ?」
「・・・う、ゃ・・・・っ」
「お風呂上がってからずっと、こうやって東堂のいやらしいアナルひくひくさせてた・・・ショ?」
「ち、が・・・・」
「俺に入れて欲しくて、たまんないか?」

東堂の真っ赤だった顔がさらに赤く染まる。東堂は何か言おうとして、けれど何も言えないまま口を閉じた。そんな東堂を見て巻島は胸がいっぱいになる。
ああもう!なんショ、このかわいいの!ドリームショ!!!

つんつん、と入り口をつつく。東堂は顔を真っ赤にして、ぽろぽろと涙を零した。東堂のアナルはひくひくと淫らにひくついている。クハ、と巻島 は小さく笑って、そっとそこに顔を近づけた。ぺろ、と舌でそこを舐める。
思いもかけないことにびくんと震えた東堂が、いやあ、と可愛い声で泣いた。ぺろ、ぺろ。舐めるだけだ。決して中には触れることはない。淫らにひくつくアナルをぺろぺろと丁寧に舐めていると、ぐすぐすという東堂の泣き声がした。
巻島が顔を上げた。そこには、もうやだ。やだ、まきちゃん。そう言っていっぱい涙を零す東堂に、 巻島は優しくキスをした。
ああもうかわいいショ。どうしてこんなにかわいいのか、俺を殺す気ショ。正直いっぱいいっぱい苛めたくて仕方がない。ぐすぐすと泣いている東堂を抱き寄せる。
どうしてほしいんショ?耳元で囁くと、東堂は泣きながら巻島を見上げた。

「なあ、かわいいかわいい東堂。どうしてほしいか、その可愛いお口で俺にお願いしてみるショ?」
「っ・・・まきちゃ、か・・・っ、おもい、っきり、あいして・・・ああっ!」
「了解ショ。かわいいかわいい俺のお姫様」

指を一本、巻島は東堂のアナルに突き入れた。ぬぷっと容易に指が入った。

「・・・まきちゃぁ・・」
「東堂・・・かわいい。ほんとにかわいい」
「まきちゃん・・・すき・・・・」

添えられた巻島の大きな手のひらにすり、と頬を寄せる。
巻島は指を増やすと、中を広げるようにした。指を二本にしてくちゅくちゅとかき混ぜると、東堂はびくびくと身体を震わせながら大きく喘いだ。
何度か掠めるようにして前立腺を擦ってやると、東堂はいや、だめ、と首を横に振る。巻島はそんな東堂を目で見て楽しみながら、もう一本指を増やして、三本でばらばらに東堂の中を探り始めた。
そんな焦らしにもう限界を感じたのか東堂がかわいくおねだりをしてきた。

「もう、なかにきて」

おねがい。まきちゃん。だいすきだから。

「俺も大好きだ」

巻島がゆっくりと東堂の中に入ってきた。巻島のそれは太くて、大きくて、長い。東堂がほしくてほしくてたまらなかった巻ちゃんのだ。

「ああっ・・・。おっきい、もう」

顔が赤くなってめちゃくちゃえろい。それでいて巻島のおっきいペニスが動くたびに、嬉しそうに顔が笑う。巻島はその顔にキスの雨を降らせると、東堂は甘い吐息を漏らす。

「ああっ、まきちゃん、まきちゃん。すき、だいすき」

とろとろにとかされてしまった思考は、まともにものも考えられない。ただ、奥深くまで繋がっている場所から熱いほどの熱が伝わってきて、巻島と繋がっているのだとそう思うだけで嬉しかった。

「すき・・・まき、ちゃん、すき」
「・・・あーもー・・・どうしてこんなにかわいいんショ、天使か」
「ゆうすけぇ・・・」

ゆっくりと身体を起こされて、東堂は巻島の膝の上に乗せられる。自重で深く巻島のものを飲み込む形になって、東堂は甘く喘いだ。強く抱きしめられて、甘い口付けをされる。巻島の低く甘い声で囁かれる名前も何もかもが気持ちよくて、東堂は身体を震わせた。

「誕生日、おめでとうショ」
「え?」

壁に掛けてある時計を見ると、時計の針が二つとも上を向いていて12時をさしていた。いつの間にか日付をまたいでいた。

「世界で一番最初に伝えたかったショ」
「まき・・・ちゃん!」
「・・・愛してるよ、尽八」
「ふぁ・・・」
「ほんとにかわいいショ。なあ、俺のこと好きか?」
「ん・・・すき。ゆうすけ、だいすき」

そうして勢いよく腰を引き抜き、いきなりの快楽に悲鳴を上げる東堂のアナルに、もう一度それを深く突き刺した。それが東堂のいいところをものすごく強く擦り、ゾクゾクとした快感が背中を走る。

「あああああっ――・・・!」

そう一際おおきな甘い嬌声を上げた東堂は、びくびくと白濁を迸らせる。そんな東堂に笑みを浮かべて、巻島は絶頂に身を震わせる東堂の腰を抱えなおした。
そうしてまたいやらしくひくついて巻島のペニスに絡み付いているそこに腰を打ち付けられれば、達したばかりで敏感な身体はなんども跳ねて、とろとろと達したばかりのペニスから白い液体を溢れさせる。

「は、ったくもうほんとに、かわいすぎるんだよお前は」
「ひゃあぁっ、あん、ゃああぅっ」

もう頭の中の奥で巻ちゃんが愛してくれていることしか感じない。東堂の心も体も巻ちゃんでいっぱいだ。愛で満ち満ちている。

「今夜は寝かせねぇショ。覚悟しろよ」
「あああんっ、やぁ、いく、いくうぅっ!」

なかのいいところを擦りあげられ、ちゅくちゅくととんがっている乳首を吸い上げられ、東堂は達した。
それで中を強く締め付けたらしく、巻島も小さく呻きながら東堂の中にたっぷりと濃くねばついた精液を吐き出す。アナルに大量の精子を注ぎ込まれた東堂は絶頂にびくびく震えながらも、自らの中にたっぷりと出された巻島の精液の熱さにとろけたような表情を浮かべてしまう。
最後の一滴まで中に注ぎ込むかのように何度か腰を打ちつけられ、東堂は何度か繰り返して絶頂に達した。とろとろと、だいぶ透明になったそれが東堂のペニスから止まらずに溢れ出てきて。それを見た巻島はいとおしそうに、
止まらない絶頂の快楽にその肢体をびくんびくんと震わせている東堂を抱き寄せる。東堂は力の入らない身体を巻島に預け、そのまま快楽にとろけきった顔で巻島を見上げた。えっろい顔ショ。巻島がそう囁いてくる。

「すごくかわいいショ、尽八」
「・・・ゆうすけのばか、」

棘なんてどこにも含まれていない悪態に、それを聞いた巻島がクハと笑う。優しく唇を塞がれ抱きしめられて、いっそのことこのまま一緒になってしまえばいいのにと、東堂は思った。

「ほんと、巻ちゃん、大好き」


お風呂で準備してました
(実は巻ちゃん、見てたショ)


20140808/東堂、誕生日おめでとう!


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