巻ちゃんは性行為にあまり積極的ではない。
いつも、俺が誘ってばかりだ。

「というのは、俺に魅力がないからなのか?」
「おめさんの魅力って、カチューシャ外したら倍増するだろ?」
「っは!それは鼻っから相手にならねーってことじゃねぇノォ?」
「どうしたらいいのか・・・」
「んじゃ、これしてやるヨ」

そういって、荒北が俺の首筋を思いっきり噛んだ。

「いった!何をする!」
「まあ、これぐらいすればお前の大好きな巻ちゃんもちょっとは変わるんじゃねぇノォ?」

東堂は学校が終わると、千葉までロードで走った。
巻ちゃんの家に着くと、いつものように巻ちゃんが家の前でロードの整備をしていた。

「巻ちゃん、山神がきたぞ!」
「クハ、山神とか言ってて恥ずかしくないのか」
「そんなことあるわけない」

荒北がつけたキスマークに巻ちゃんが気が付いた。

「東堂、これは何ショ?」
「これは・・・あの、だな、」
「キスマークショ、俺がつけたのとは違う」
「あの、荒北が、」
「お前、荒北と寝たのか?」
「巻ちゃん、違うんだ、荒北とはなんにもな」
「黙るショ」

巻ちゃんが荒っぽくキスをする。
時々、歯がぶつかって、いたい。舌も甘噛みされる。
歯列をなぞって、舌を絡ませて、俺は呼吸が苦しくなって、巻ちゃんの胸を押した。

「痛っ、」
「お仕置きショ」

本当の巻ちゃんのキスは甘い。やさしく唇を甘噛みしたり、舌を絡めたりして、ゆっくり時間をかけて、飴を溶かすようにキスをする。

「東堂の、勃ってきてるショ」
「そんなの見ないでくれ、恥ずかしい」
「どうせ、全部見ちゃうんショ、いいショ」
「それでも、恥ずかしいものは恥ずかしいのだ」
「赤くなる東堂もかわいいショ」
「顔近づけないでくれ、」

巻ちゃんのかっこいい顔が近い。それだけで、ドキドキする。

「なんで」
「・・・秘密なのだよ」

巻ちゃんがかっこいいとかそんな簡単に言ってはやらん。

「東堂の、乳首は正直だけどな」
「やめてくれ、あぁん、」
「東堂の吐息、ヤバイ、興奮するショ」

ピンク色に色づいた乳首を巻ちゃんは甘噛みをする。これが俺が弱いことを知ってやるから意地が悪い。

「ああん、やぁ・・・らめ、やああん、」
「こっち側も寂しそうに待ってるショ」
「待ってなんか、あっぁん、やら、あああん!」
「やっぱり、東堂の乳首、かわいいショ」
「人の乳首褒めないでくれ、恥ずかしいのだ」
「かわいいもんをかわいいって言って悪いショ?」
「そうじゃなくって、」
「クハ、東堂が一番かわいいショ」

そういいながらも、巻ちゃんはなれた手つきで俺を脱がしていく。なんていうか、もう反抗できない自分がむなしい気がする。

「東堂も勃ってるのか、」
「も、っていうことは、巻ちゃんも?」
「東堂のあんなかわいい姿見て勃起しない方が異常ショ」
「かわいいなんて、言わないで」
「ああもう、拗ねる東堂もかわいいショ」
「先に進んでくれ、」

巻ちゃんはそういって、俺のペニスを咥えた。

「東堂の、かわいいショ」
「咥えたまま話さないで・・・あっ、ふぁ」

咥えたまま話されると、触れる歯とか、舌が刺激になるから困る。
そして、巻ちゃんは巧みなテクニックで、俺のペニスをみるみる勃たせて、射精へと持っていく。

「あぁん、やぁ、はなし、て」
「それは、出来ないショ」
「っああん、話さないでって、言ってるじゃ、ないか、あふっ」
「だって話しかける東堂が悪いショ」
「ぃあん、あ・・・っ、あふ、出る、出ちゃう」
「出していいショ」
「あぁあああん!!!」

俺のペニスを搾り取るように、吸い取って、全部巻ちゃんに飲まれていく。

「あー、東堂のおいしいショ」
「そうなのか?」
「なら、キスしたら分かるショ」

俺の精液を飲んだ巻ちゃんの唇が降ってきた。そして、舌を絡められて、苦い味がする。

「苦いのだよ・・・本当においしいのか?」
「何言ってるんショ、好きな相手のはうまいに決まってるショ」
「巻ちゃん、あとはどうするんだ?」
「じゃあ、東堂にフェラしてもらうのは今度にして、今日はアナルでするショ」

巻ちゃんは自分の指にハンドクリームをとると、俺の足を上げて、アナルに指を突っ込んできた。

「あっ、ああん、まきちゃ、攻めないで、ああん、」
「何言ってるショ、がんがんいくショ」

巻ちゃんは優しいのに、ときどき意地悪をする。たとえば、俺の弱いところを知っているのに、わざわざ触れてこないとか。
こういうときは口で言わないとやってくれない。

「まきちゃ、ん、もっと・・・おく、おねがい、」
「そーゆーときはどうやっておねだりするって?尽八」
「・・・まきちゃんのふとくて、おっきいやつをおれのあなるにください」
「よくできたショ、ご褒美にやるショ」

巻ちゃんのペニスがもう完全に準備万端になっている。
あれを入れられたら、もう、どうなるかわからない。

「いくショ」
「あっあああああ!!!」

俺のペニスからぽたぽたと白濁の液体が落ちた。

「早いショ、イくの」
「だって、巻ちゃんのが気持ちよすぎて」
「ああもう、東堂かわいいショ。めちゃめちゃにしちゃっていいショ?」
「もう、どこまでも一緒に行くのだよ」

それからの、巻ちゃんの動きは凄い。俺の中の肉壁がきゅうきゅう言っているのを掻き分けて入っては、離さないでというのを無理やり引きずり出して、また挿入する。
俺は、悲鳴に近い声しか出せずに、ただただされるがままでいた。

「ぁああああ!やぁ、らめ、そこらめ」
「ここ、いいんっスか?」
「ああ、やぁ、ふあん、まき、ちゃん」
「なん、ショ。尽八」
「キスして、」

そして、中でつながっていながら、口でもつながる。まるで二人で一つになったように。

「やぁあああんん!!!!」
「んあ、」

巻ちゃんが俺の前立腺をひときわ大きく擦ったとき、俺のペニスから精液がぴゅっとこぼれた。そして、中には巻ちゃんのが注がれる。

「な・・・か、出てる、出てる、よぉ」
「俺の全部精液のんでショ」
「巻ちゃん、好き」
「俺も尽八のこと愛してるショ」

こんなときしか、好きなんていえない。

「にしても、今日の巻ちゃんは積極的でかっこよかった」
「お前が紛らわしいもんつけてくるから悪いショ」

巻ちゃんが、荒北のつけたキスマークの上からまたキスマークをつけた。




キスマークをつけていいのは俺だけだ
(この体全部、俺のもん)


20140923/嫉妬する、この感情は何。
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