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「ルークを、置いていくんだね……」
タルタロスを前に、リンネは慎重に言葉を選んだ。パッセージリングと同様の音素活性装置を取り付けることでセフィロトツリーを刺激し、セフィロトツリーを利用して外殻大地に戻ることができる。そう伝えられたのはつい先程のことだ。こうしている間にもヴァンは何か行動を起こしているかもしれない。外殻大地は混乱しているかもしれない。必要最低限の物資を補給し、出港するべきだと話したのは市長と面会を果たしたジェイドだった。ジェイドの言葉に異を唱えるものはいない。それでも、彼の言葉はあまりにも事務的で、胸の奥に針が刺さったような気がした。空気が冷めているのも、気のせいだと思いたい。
「現状、それが最善かと」
メガネを静かに押し上げ、ジェイドは肩をすくめた。状況を考えれば、確かにそれが最善かもしれないと思ってしまう経験がある。このまま地上に戻れば、親善大使であるルークは責任を問われるだろう。降り注ぐであろう言葉の刃を受け止める術は、今の彼にない。そう考えれば錯乱に近い今のルークを連れて行くよりは、ここに置いていく方が安全な気がした。
ルークは暫くここで療養し、落ち着いたところでティアが外殻大地にやって来た方法で行き来すればいい。心配なことには変わりないし、苦肉の策だ。できることならそばにいたいが、ここにいてもリンネができる事はなにもない。今の自分に癒やしの術は使えないのだから。逡巡の末に、リンネはそっと息をこぼした。
「……分かった。それで構わないよ」
「意外〜!リンネなら怒ると思ってた!」
少しおどけた様子のアニスに、ほんの少し口元がひきつった。昔の自分なら、間違いなく怒っていただろう。ルークの傍にいると言っただろうし、置いていくのは反対しただろう。それが出来なくなったのは、ここ数年で貴族の世界に足を踏み入れてきたからだ。
「名誉の死……なんて貴族の大好きな話でしょ?」
苦く笑って、小首をかしげる。ただ生きるより、無様に生き長らえるより、家のための意義ある死を。そう言って実の息子を切り捨てようとした父親を知っている。本人の意志を無視し、都合のいいだけの縁談を推し進めようとした母親を知っている。様々な思惑が渦巻く世界は、どこの世界も変わらない。
「アクゼリュスを崩落させた責任は、必ず問われる。本人の意志でなかったとしても、きっと世界はそれを許さない。不都合な真実より、都合のいい嘘。『親善大使であるルーク・フォン・ファブレ様は崩れ落ちるアクゼリュスにて最期まで人々を救おうと尽力し、尊い命を失われました。』……そういう話にしておけば、ある程度の体裁は保てるでしょ」
「随分と察しがいいですね」
「和平条約締結に尽力してくださったマルクト軍の大佐殿も、事実を公にして火種を大きくするよりは丸くおさめたいのでは?」
事はキムラスカだけの問題ではない。アクゼリュスという両国にとって重要な街が消えた事実は、和平条約の大きな亀裂となるだろう。その間にいるのが、神託騎士団の総長ということも問題だ。
アクゼリュスの崩落は、キムラスカ側にとって王族を殺されたと開戦の口実になる。侵略されれば、マルクトも黙ってはいないだろう。平和は尊い。だが誰もがそれを望んでいるわけではない。一定数、争いを望む人は存在するものだ。
今思えば、ルークが親善大使になったことさえ、何らかの罠のように思えてくる。七年間幽閉されていた彼を親善大使として祭り上げ、あの国は何をしたかったのだろう。問題が起きたときの責任をルークがとれると思ったのだろうか。ルークを守ってくれる人はいるのだろうか。
この状況で地上に戻るよりは、ユリアシティの方がましだろう。正直、あのとき謁見の間にいた人々はあまり信用できない。
「懸命なご判断、ありがとうございます。心配ならここに残っても構いませんよ」
傷ついたルークの力になりたい。支えたい。けれど、とリンネは首を横に振った。
「確かに心配だけど……あたしはティアのように治療が出来ないから。それなら残るより一歩でも前に進んで、ルークが立ち上がったときに少しでも道標になりたい」
「あのお坊ちゃまのこと、まだ心配してるの?俺は悪くヌェーーー!だよ?」
腕を組み、アニスは頬を大きく膨らませた。随分とご立腹らしい。思わず苦笑しながら、リンネはそっと息を零した。
「ルークは、優しい人だよ。たった一人の命を奪うことをためらって、震えてしまうくらい優しい人。そんな人が、なんの罪もない人たちの命を奪うことになってしまった。混乱するのは当然のことだよ」
視線を落とした先にある自分の手を握りしめる。彼が戦いの中で命を奪うようになってから、まだ日が浅い。魔物の、ライガの命を奪うことさえためらってしまう彼に街一つ分の命は重い。彼の痛みは彼のもの。リンネにはその痛みや苦しみを想像するしかできないが、辛いだろう。似たような経験なら、記憶にある。
「しかし、その責任から逃れることはあってはなりません。彼は……」
リンネは眉をひそめるナタリアにしっかりと頷いた。彼女は王女としての自覚があり、王族としての覚悟がある。そうあるように育てられたからだろう。人の命を背負い、責任を負うということをよく分かっている。だから同じ王族であるルークにそれを求めているのだろう。
けれどルークはナタリアとは違う。貴族に育てられたとはいえ、ルークは王族としての教育を受けていない。同じようにあれと求めるのは少し違う気がする。
「ルークは、命の大切さが分かる人だよ。本当に命の重みが分からない人なら、あんな風に怯えたりはしない。重いからこそ、辛くて目を背けたくなるし、逃げ出したくなっちゃうんじゃないかな」
ルークは奪った命の重みをわかっているからこそ、今は戸惑い怯えている。命の大切さを彼は知っているから。リンネはまっすぐナタリアを見つめながら、微笑んだ。
「でも優しい人だから、自分が奪った命も全部背負って歩きだすと思う。そのときに、あたしは力になりたいの」
「そんな責任感の強い人間なら、あんな態度はとらないでしょう」
肩をすくめ、ジェイドは薄く笑った。あのときの態度がよほど頭にきたらしい。こんなに怒っているジェイドは初めてかもしれないと、リンネは小さく笑った。
「それじゃあジェイドは今まで一度も迷わず、間違わず、正面から全てのことを向き合って受け入れてきたの?だとしたらすごいな。尊敬するよ」
それはリンネには出来なかったことだ。いつだって、正しい道を選べたわけではない。取り返しのつかない過ちを犯し、道を間違い、向き合うことを恐れたことがある。きっと多くの人間がそうして生きてきたことだろう。それでも過ちを正してくれる人がいた。向き合うことを教えてくれた人がいた。だから今、リンネはここにいられるのだ。
故郷の仲間を想いながら、そっと胸元を撫でる。と、少しばかり空気が重いことに気づいた。どうやらみんなとリンネでは、考え方が少しばかり違うらしい。顔を上げてにっこりと笑えば、アッシュが顔をしかめていた。
「何故、あの屑をそこまで信用する?」
屑、と言う呼び方は嫌いだがそれを訂正しても彼は態度を変えないだろう。不可解だと言わんばかりの翠の目に、リンネは微笑んだ。
「信用するもなにも、信じる理由しかないからね。言ったでしょ?ルークは命の恩人。その恩を返したいの」
それはきっと、これから先も覆らない事実。きっとこれからもあの優しくて強い人を、信じ続けるだろう。リンネの言葉に、アッシュは眉間の皺を深くした。
「あいつはレプリカだ。思考も何もかも劣化した複写人間なんだよ」
「それは理由にならない。オリジナルもレプリカも、一人の生きた人間であることに変わりはないから」
「同じなわけねえだろうが!」
首を横に振るリンネにアッシュが詰め寄る。瞳に滲むのは嫌悪感。こんなにも誰かに嫌悪感を向けられたのは久々だ。それでもきっとこれは彼に伝えなければならないことだ。それが言えるのはきっと、この中でリンネだけなのだから。脳裏によぎる彼女に微笑んで、リンネはそっと胸元を撫でた。
「……あなたと彼は別人だよ。たとえ同じ身体で、同じ記憶があったとしても、同じ存在にはなれない。同じになるように作られても、歩んだ道が違うんだから同じにはなれないんだよ」
「知ったような口を聞くんじゃねえ!てめえに何がわかる!!」
「やめろ、アッシュ!」
更に距離をつめたアッシュの前にガイが割って入る。アッシュも危害を加えるつもりはないのだろう。怒らせるつもりはないのに、怒らせてしまった。彼にとって、リンネは何も知らない人間なのだろう。だが、リンネにしてみればこの中の誰よりも、ある意味ルークに近いのは自分だ。
眼前の彼の神経を逆撫でしないよう、言葉を選びながらリンネは静かに息を吐き出した。
「……元となる人間がいて、それをもとに作られた存在をレプリカと言うのなら、あたしはレプリカだから」
いつくもの息をのむ後が聞こえた。所謂、『普通の人間』のように父母の間から生まれたわけではない。この身体も心も、精霊が生み出したものだ。精霊がいないこの世界に、リンネと似た存在がいたことに、正直驚いている。だがレプリカという存在に一番驚いて、不安になっているのはリンネではない。しっかりと顔を上げて胸元のエクスフィアを撫でると、瞠目するアッシュを見つめた。
「オリジナルのようになることを求められて、作られた代用品。そのための力と記憶を受け継いだ。それでも、オリジナルにはなれなかった」
ぎゅっと強く胸元で手を握りしめれば、アッシュが開いた口を閉ざし、奥歯を噛み締めた。表情が変わったのは彼だけではない。驚いた表情のガイやナタリア、疑いの目を向けるアニス。ジェイドが目を丸くしていることには少し驚いた。彼でもあんな顔をすることがあるらしい。少し空気が変わったのを感じながら、リンネは言葉を続けた。
「だからね、なんとなくルークの気持ちが分かるの。アクゼリュスの事もあったし、自分の存在が根本から崩れて……不安定になってると思う」
今まで信じていたものが揺らいで、立つのが辛くなる。蹲っている方が楽で、どうしていいか分からない。生き方が分からなくなって、絶望する。あのとき、一人ならきっと耐えられなかっただろう。なにも言わずに傍に居てくれる人がいて、何もかも受け止めてくれる人がいた。一人ではきっと、事実を受け止めきれなかっただろう。だから彼を一人にしたくない。力になりたい。
「でも、それで終わるルークじゃない。あたしが今まで一緒に旅をしたルークは、強いから」
あのとき支えてくれた仲間たちのようにありたい。だから、ほんの少し進んで、彼の進む道を少しでも優しいものにしたい。選ぶのはルークだ。それでも彼はきっと再び前に進むことを選ぶだろう。
「賭けてもいいよ。ルークは必ず立ち上がるって」
それはきっと、絶対に負けることのない賭け。自信しかなくて、思わず笑ってしまった。
「何を賭けるつもりだ?」
「今のあたしには、命くらいしか賭けるものがないからね。だから、負けた方が勝った方の言うことを何でも聞くってのはどう?」
もとの世界なら少しばかりの財はあったが、生憎と今は何も持ち合わせていない。顔を覗き込むリンネをアッシュは鼻で笑い、踵を返した。
「後悔するなよ」
出発だ、と声をかけたアッシュにナタリアが駆け足でついていく。アニスやイオンも続いていくが、こんなとき先を行くジェイドは動かない。
「……レプリカは、オリジナルの記憶を引き継ぐことは出来ませんよ」
ジェイドの中で、話は終わってないらしい。レプリカといっても色々あるらしいと、リンネは肩をすくめた。
「厳密にいえば、こっちのレプリカとあたしの世界のレプリカは違うのかもしれないね」
どうやってレプリカは生まれるのだろう。そんな技術が何故、存在するのだろう。まだまだ、この世界は分からないことだらけだ。それでも、リンネがルークのように誰かを模して作られたことに変わりはない。
「でも同じ身体で、同じ記憶を持つのは本当だよ。力は……やっぱり彼女には劣るけどね。だから、劣化複写人間っていうのは否定できないかも」
言って苦く笑った。彼女なら、あのとき飛べただろうか。ジョンの手を握れただろうか。ここにいたのが彼女なら、あるいは。止めどなく溢れる不安に、リンネは小さく唇を噛み締めた。
「オリジナルの記憶を持つ、とはどういった感覚ですか?」
「記憶、というか記録を見てる感じかな。劇を見てるような感じ。感情移入はするけど、そこであたしが感じたことと、オリジナルが感じたことは違うだろうし」
ジェイドの問いに思考を巡らせながら言葉を探す。もう自分ではない誰かを記憶を持つのが当たり前すぎで、よく分からなくなる。なかなか説明が難しいと小首を傾げれば、ジェイドはため息をついた。
「……自分がレプリカだなんて公言しないほうがいいですよ」
「だろうね。でも、事実だから。それに、何も分からないと言われるのは心外だし。ちゃんと言わないと、アッシュも納得しないでしょ?」
アッシュも中々の頑固者だし、とリンネは小さく笑った。何も知らない部外者では、きっとアッシュは話を聞いてくれなかっただろう。リンネがレプリカだからこそ、伝えられることもある。だからこれでいいのだ。リンネがどんな経緯で生まれてきたか、どんな生まれ方をしたか、それによって今のリンネが傷つくことはない。全て乗り越えられた過去のことなのだから。
タルタロスに乗り込めば、皆それぞれ席に着いた。前もって打ち合わせをしていたのだろう。リンネも何かすることはと訪ねたが、イオン様と座っていてください、とジェイドに言われて大人しく端の席に腰をおろした。正直なところ、戦艦の操作など任されたところでうまくできる自信がない。みなの席には、音叉のような機械がある。どれもみたことなない装置だ。力になれないのは心苦しいが、ここは皆に任せるしかないだろう。
「これだけの陸艦を、たった四人で動かせるのか?」
「最低限の移動だけですがね」
アッシュの疑問に答え、ジェイドが出発の号令をかければタルタロスはゆっくりと動き始めた。思わず感嘆をこぼし、小さく拍手する。窓の外ではユリアシティが徐々に小さくなっていくのが見えた。
「ねえ、セフィロトって、あたしたちの外殻大地を支えてる柱なんだよね。それでどうやって上に上がるの?」
アニスが見つめる先にはセフィロトツリーと呼ばれる光の樹が見えた。あれを使って地上に戻れるとは聞いたが、一体どうやってあれを使うのだろう。イオンはセフィロトツリーを眺めながら口を開いた。
「セフィロトというのは星の音素が集中し、記憶粒子が吹き上げている場所です。この記憶粒子の吹き上げを人為的に強力にした物が『セフィロトツリー』。つまり、柱です」
「要するに、記憶粒子で押し上げられるんだな」
「一時的にセフィロトを活性化し、吹き上げた記憶粒子をタルタロスの帆で受けます」
ガイに頷いて、ジェイドが眼鏡を押し上げた。もう目の前にはセフィロトツリーがある。ジェイドが手元で何か操作を開始するのを見て、ナタリアが祈るように胸元で手を組んだ。
「無事に行くといいのですけれど」
「……心配するな。始めろ!」
不安げなナタリアに声をかけ、アッシュが声をあげた。暫く進めば、目の前には巨大な光の樹。思ったよりも大きく、溢れる光は神々しささえ感じる。
帆を広げたタルタロスは光の枝に押し上げられ、揺れ始めた艦内にリンネは隣のイオンを支えた。ややあって、底からの衝撃。窓の外に目を向ければ、巨大な光の樹。そしてどこまでも続く青い空が広がっていた。
「帰ってきた……の、かな?」
「そのようですね」
イオンと二人で立ち上がり、窓の外を覗き込んだ。どこまでも広がる青い海と、青い空。あっけないほどに戻ってきてしまった。
「うまく上がれたようですね」
「ここが空中にあるだなんて、信じられませんわね……」
息を吐き出して、ナタリアも外の景色を眺める。ここが空の上にあり、この大地の下にはもう一つ街がある。なんて誰も信じてくれないだろう。
「それで?タルタロスをどこにつけるんだ?」
「ヴァンが頻繁にベルケンドの第一音素機関研究所へ行っている。そこで情報を収集する」
「主席総長が?」
首をかしげるアニスにアッシュがうなずく。アッシュはある程度、ヴァンの動向を把握しているのだろう。何も手がかりがない今、アッシュだけが頼りだ。今は彼に従うのが最善だろう。
「俺はヴァンの目的を誤解していた。奴の本当の目的を知るためには、奴の行動を洗う必要がある」
忌々しげに眉間に皺を寄せるアッシュに、アニスはふーん、と軽い相槌をうった。ヴァンの動向にはあまり興味がないのだろうか。それとも、と考えたところでアニスの目がイオンに向けられた。
「私とイオン様は、ダアトに帰して欲しいんだけど」
「こちらの用が済めば帰してやる。俺はタルタロスを動かす人間が欲しいだけだ」
「僕なら大丈夫ですよ、アニス」
イオンの体調を考えれば、この強行軍に付き合わせるのは難しいだろう。それでも問題ないと微笑むイオンに、アニスは何も言わず口を閉ざした。人手が必要なら、一人ここにいる。リンネはためらいがちに小さく手を上げた。
「それならあたしがアニスと代わろうか?」
目を輝かせるアニスに、リンネは頷いた。これならイオンは無理をすることもなく、ヴァンも追える。妙案に思えたがアッシュはリンネを一瞥しただけだった。
「レプリカごときに艦を任せられるか」
「そんなこと言うなら、自分の部下を使えばいいだろう」
「それはできない。俺の行動がヴァンに筒抜けになる」
鋭く睨むガイに、アッシュが首を横に振る。自分の部下でさえ、みなヴァンの息がかかっているのだろう。彼もなかなか苦しい立場のようだ。だが納得しない様子のガイを宥めるように、ナタリアが穏やかに微笑んだ。
「いいじゃありませんの。私達だって、ヴァンの目的を知っておく必要があると思いますわ」
「ナタリアの言う通りです」
このままヴァンを放置する危険性をイオンよく理解している。大きく頷くイオンに、アニスは不服そうにしながらも席に座り直した。
「……イオン様がそう言うなら協力しますけどぉ」
「私も知りたいことがありますからね。少しの間、アッシュに協力するつもりですよ」
アッシュと行動を共にすることに賛成なのはナタリアとイオン、ジェイド。反対的なのはアニスとガイだ。満場一致、というわけにはいかないらしい。
だがこんな海のど真ん中では、単独行動もできない。このメンバーでタルタロスを動かすしかない以上、仕方のないことだ。
「じゃあ、一先ずはみんなでベルケントだね」
「ベルケンドはここから東だ。さあ、手伝え」
どことなくぎこちない空気の中、タルタロスは静かに進み始めた。
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