恋は突然に。
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「レッドさーん!」

今日もまた、来てくれた









俺がシロガネ山から下山して1週間。
環境が変わったせいか、体が弱っていたせいか、体調を崩してしまった
そして、トキワの森の真ん中でぶっ倒れた


久しぶりにトキワから歩いてマサラに帰ろうなんて思わなきゃよかった…
しかもトキワの森で倒れるなんて……

だけど、


「わああ!人が倒れてるっ!!」

そう、彼女が…
ななしさんが助けてくれたんだ

彼女はたまたまトキワの森にピカチュウを見つけに来ていたらしかった
偶然って素晴らしい



そしてななしさんは毎日のように俺を気遣い様子を見に来てくれる

母さんとももう意気投合していた。女の人って凄いよね






「レッドさん、体調はどうですか?」

「もうだいぶ良いかな」

「よかった…」

胸を撫で下ろし、知り合い…いや、家族のように安心してくれる彼女に俺は心、惹かれていった


「ねえななしさん」

「何?」

「ななしさん、ピカチュウ捕まえたいの?」

「捕まえたいって言うか、戯れたいんだー」

「……ピカチュウ」

モンスターボールから勢いよく飛び出したピカチュウはななしさんを気に入ったのかすぐに懐いていた
やっぱりポケモンってトレーナーに似るんだね


「…ねえななしさん」

「?」

「俺の体調が回復したらさ、」

「うん?」

「一緒にピカチュウ、探しに行こうか」

「…行きたい!」

「それと、



いつも来てくれて、ありがとう」


「…………っ」


そういうレッドさんの顔が、凛々しくて、かっこよくて…
わたしは一瞬で、トリコになった。



恋は突然に。



お互いの気持ちが伝わるまであと少し





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