夕日のせい
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※学パロ


「あ」

「どうしたの?ななしちゃん」

「教室に宿題忘れた…」

「大変…!」

「ハルカちゃん、先に帰ってて!
わたし教室に取りに戻るから」

「私も一緒に戻るよ?」

「いいよ悪いから!じゃあまた明日!」

「気をつけてね!」





わたしはなんて馬鹿なんだ
宿題を机にいれっぱなしにしたままなんて…
明日提出だし、出さなかったらあの先生うるさいんだよなあ…
………誰とは言わないんだけどねっ





「やっと着いた…」

ふと、時計を見ると5時を回っていた
早く帰って夕飯作らなきゃ…


ガラッ

さすがに誰も居ないよなー
みんな部活だったり忙しいみたいだし…



「……………」

「…………zZZ」

レッドくんがまだ寝てる………
あれ、確か授業中にも寝てたからあの時からずっと寝てるって事!?

…凄いなあ
寝てるのに頭いいんだよなあ…



「…………」

「…ぐう」

…かわいいな!
ぐう って言った!!


「…………んっ」

(やばっ、起きた…!)

「……………」

めっちゃボンヤリしてらっしゃる…!


「お、おはよう」

「…おはよ」

そう言ってレッドくんは欠伸をした
この人の睡眠時間は何時間なんだろうかとか、どこでも眠れるんじゃないかとかたくさんの疑問がわたしの残念な脳内を駆け巡った
まあ、知ったところでどうという訳ではないけどさ


「いつから居たの」

「さっきから」

「ふーん」

「じゃ、じゃあわたし帰るね」

「夕日綺麗だね」

「…え」

「俺いつもこの時間に起きるから見るんだ」

「へえ…」

「でも今日は特別に綺麗」

「どうして?」

「聞きたい?」

「うん」

「ななしと一緒だから」

「…え」

「俺、ななし好きだし」

「…………!」



愛しい君と一緒だから
何気ない夕日も特別に思えるんだ


(顔真っ赤)

(…夕日のせいだもんっ)




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