わたしと博士がお茶をしながら他愛もない話をしていた時に研究所のが壊れる勢いで扉が開いた


「博士、図鑑パワーUPして」


全身真っ赤の、半袖の…男の子
彼を見るなり博士は目を見開き一筋の涙を流し、こう叫んだ。


「レッド!生きておったか!」



あれ、なんかデジャヴュ…



博士に言われイッシュのポケモン達を見せて居ると(心無しか博士が暴走している)赤い人とウニが来た。


「じいさん、レッド連れて帰ってやったぜ。有り難く思えよ。」


じいさんって事はお孫さんかな…?
ウニさんも年とったら博士みたいになるのか…なんて失礼な事考えてませんよ、はい


「うむ。そうじゃ、グリーン。挑戦者が来ておるぞ」

「あー?」

「彼女が挑戦者じゃ。」

「へいへい。トキワジムで待ってるぜ。」

「あ、はい」


…ウニさん凄い人だった!
若いのにジムリーダーなんだ…
いや、でもイッシュにはコーン達も居るしなぁ…
若い人がジムリになるの流行ってんのかな


「スカイちゃん、トキワは分かるかな?」

「……あー、なんとなーくですけど」


天性の方向音痴だけどなんとかなるよね…!
トキワって隣みたいだし…うん、2日あれば着くさ間違いない!


「スカイちゃん、方向音痴じゃろ?…レッド、彼女をトキワまで連れて言ってやってはくれんか?」
「図鑑…」

「図鑑は少し時間掛かるからのぉ。頼む」

「わかった。」


え、ちょ博士なぜわたしが方向音痴だと知っている
あ、3日かかったからかな…?
あれは仕方ない、と勝手な脳内論議を行っていると話が勝手に進んでいた。


「え?え?」

「頑張って来るんじゃぞ」

「あ、はい…っ!


というわけで赤い人にトキワまで連れて行ってもらうことになりました!



「こっち。」

「あ、はい。」

気まずっ
名前聞いてもいいかな。
この空気は嫌です

「わたし、スカイって言います。あなたは?」

「レッド」

「よろしくお願いしますね!」

「うん」


赤い人、彼は無言のようだ。
イッシュの人はよく喋る人ばかりだったからな…


「ピカピー!」

「あっ、ピカチュウ!レッドさんのピカチュウですか?」

「そう」

「かわいいー!始めてみました!」

「君、どこから来たの」

「イッシュですよー」

「知らない」

「あはは、田舎ですから」


何気ない会話だけど、無言よりかはマシだと感じたスカイだった。
そして、

「ピカチュウ、後で飯食いに行くか」


少し、ほんの少しだけど、わたしは彼と仲良くなれそうな気がした。
理由はない。ただ、なんとなく。

「早く、行こう」


「はいっ!」



赤い人



(お腹空いたから、飛ぶ)

(最初からそうしてくれたらよかったのに)

(リザードン、フルスピード)

(ぎ、ぎゃあああ)




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