「下山しろ」

「やだ」




レッドが居なくなって3年が経過した。
探しても全く見つからなかったやつが今、目の前にいる
つかシロガネ山とかマジルール違反だろ
見つかるわけねぇよな

心配させやがって。とか、久しぶり!とか、元気だったか?とか声を掛けるよりも一発殴ってやりたい。

下山しろって言っても聞かないから、俺は最後の手段に出る。


「あっれー?お前の図鑑だいぶ古くね?」

「は?」

「俺の見ろよ。見つかったポケモンの数増えたもんだからじいさんに改造してもらったんだぜ」

「………まじか」

「でもまー下山しないっつーならお前の図鑑、一生パワーUPしねーなぁー。残念残念ー」


こう言えば必ずレッドは下山する。
何年間幼なじみやってると思ってんだ?
こいつは人間よりポケモン…そう人間には超えられない壁があるように思えるくらいポケモンLOVEなんだよな

「グリーン。」

「なんだよ」

「マサラ行くわ」


よっ、ポケモンオタク!
俺の推測通り食いついた。
さすが俺様

「その前に一発殴らせろ。心配させた罰としてな!」

「殴ったらいわくだきするよ」

「てめー、ポケモン使うとは卑怯だぜ?」

「ピッカ、ピカピカピ!(レッド、いわくだき!)」

ドォオン!

「…………え」

「あ、げんきのかけら。」

「1500円儲けたな!…じゃなくて!お前何してんの」

「いわくだき」

「…お前、」


どうしよう、なんか知らんが目頭熱くなってきた……
こいつは3年間どんなサバイバル生活を送って来たんだ…いやヤバイバル…?
駄洒落言ってる場合じゃねぇ、こいつの母親がこんなん見たら泣くんじゃ……



「リザードン。マサラタウンまで。ハイスピードね」

「あっ、待て!」



俺の葛藤をシカトして俺より先に下山しやがった…!
3年ぶりの再開。
やっぱりコイツは変わってる。
でも変わってないのも嬉しい気がする。
なぜかそう考えたら口角が上がった。





再開


長くて
短いような、この時間




.



/




「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -