井戸を下りるとそこにはガンテツさんが居た
ガンテツさんに話を聞くと、ロケット団を追いかけここへ来たらしい。爆発音は戦闘したときの音らしい。
そして、ガンテツさんがヤドンの井戸に居た理由を聞いた。
ここ最近ヤドンを見ないのはロケット団のせいだということ、ヤドンの尻尾を切り落とし金儲けをしているということ、お孫さんや町の人々のポケモンが奪われた事、今この町で起こっている事全てを。
「ここから早く出るんじゃ」
お嬢ちゃんを巻き込む訳にはいかん…とガンテツさんがいった。
でも彼女は、
「嫌」
と、短い呟いた。
そして、走り出す。暗闇の中へと…
「腰、ちゃんと休めてて下さいね。迎えに、必ず来ますから」
そう笑顔を向け、むかうはロケット団の元。
彼女が駆け出した後、鼓膜が破ける程の戦闘音が井戸内部を被った。
「シルバー、今の…!」
「…………行くぞ」
あいつが駆け出した後、俺とヒビキであいつを追った。
見失った、と舌打ちを打った刹那、戦闘音…いや爆発音が聞こえた。
ヤドンの井戸、あいつと初めて会った場所。
ここでロケット団と戦っているに違いない。
そう思い、井戸内部へ行くとじいさんが倒れていた
ガンテツとかいうじいさんだった。
「ガ、ガンテツさん…!」
大丈夫ですか?とヒビキが駆け寄った。
あいつは…?回りを見渡しても、居なかった。
先に行ったのか、と悟った
「シルバー、行って。」
ガンテツさんは僕が送り届けるから!とヒビキが叫んだ。
頼んだぞ、とは言わなかった
言わなくても、分かってるだろ?
「なに、これ…」
先に進んだ彼女の目に飛び込んで来たのは、尻尾が無くなっているヤドンだった。心なしか、泣いているように見えた。
ねぇ、どうして?どうして君達の尻尾がないの…?
ポケモンと話が出来たら、そう思うと歯痒い。
ねぇN、この子達は何を思って、何を考えてるの…?
「…誰だ!」
男の声が響く。ヒビキやシルバーじゃない。聞いた事のない声。
そう、ロケット団。
「なんだ、ガキか。見られたからには痛い目見てもらうぜ…!」
そういいロケット団はラッタを繰り出した。数にものを言わせ、スカイを囲んだロケット団達は一斉に攻撃をしてきた。
「ダイケンキ、ハイドロカノン」
短く呟いた瞬間、何もかもがスカイの目の前から消えた。
それは、彼女の強さを物語っていた。
「少々お痛が過ぎますね、あなた」
この声と共に降って来る無数の岩
ダイケンキは攻撃の反動で動けない。ボールに手を伸ばしても、一瞬遅かった。
もうダメだ、そう思い目を閉じた。
「オーダイル、ハイドロポンプ!」
そう、わたしは彼の声に、彼のポケモンに、彼に救われたんだ。
救世主
それは赤い髪の彼。
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