もう誰かが傷つくのはみたくない。
あの爆発音が響いた先へ走った。
ガンテツさん…あの時のおじさん。
わたしの身を心配してくれた優しい老人
助けようと、思って居たのに…
…何があったの?
何が起こっているの…?
僕達がロケット団について話していたら爆発音が響いた。
煙が上がる先を見ると、ガンテツさんの家の周辺だった。
だからふと、呟いてしまった
聞こえるか聞こえないかの声で。彼女には聞いていたのだろう
僕の声を聞いた後、走り出した。
何にせよ、ロケット団の仕業に違いない。
僕らも彼女を追うように、走り出した。
「ガンテツさん…」
僕らが爆発音のした場所にたどり着くと、女の子が泣いていた。
この子は…そうだ。ガンテツさんのお孫さん、だ
「スカイ…?」
僕は佇む彼女に声をかけた。
彼女は今、どんな表情をしているのだろう。どんな感情を持っているのだろう。
「ヒビキお兄ちゃん、お願い…おじいちゃんを助けて…!」
ガンテツさんに何があった?
俺には分からなかった。
だけど、彼女は…
「ヒビキ、ここはよろしく」
そう言うと、彼女は走り出した
向かう先は分からない。だけどなぜだろうか、彼女を一人にしてはいけないと…そう思った。
「…ちっ」
シルバーもそう感じたのだろうか、気づいたら僕とシルバーは彼女を追っていた。
コトネにお孫さんの事を頼んだから安心だ。
幸いガンテツさんの家は無傷だった。きっとポケモン同士がバトルした時に発された爆発音だろう、とこの状況を見る限り悟ったのだった。
とにかく、スカイはロケット団の元に走ったに違いない。彼女が危ない。
君を追って
初めて会って、初めて話したのに君が気になる…心配なんだ。
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