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「俺がおくれるのはここまでだ。」

「頂上はこのうえ?」

「あぁ。」

「行ってくるね。絶対に帰るから」

「…ななし」

俺はななしを抱きしめていた
もう、お前が戻って来ない気がしたから


「グリーン、わたしは大丈夫。」

「…ななし」

「絶対にレッドくんを、助ける」







もうお前は、俺の手の届かない所に行っちまうんだな。
だからせめて、今だけは…
手の届く今だけは、
俺の腕の中に居てほしくて



「……………………。」

「行ってきます」

「あぁ。」


行くな、なんて言えねぇよ。
お前はレッドが………
そして、レッドもお前が……
分かってた。何年幼なじみだと思ってやがる
でも、俺も…


「ずっと好きだったよ、ななし」

もう見えなくなる彼女の背中に向かって…
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