「久しいですね、チャンピオン…そしてワタクシの姫君…」

「やっぱりここに居たんだね、ゲーチス…!」


わたしの読みは正しかったみたいだね。





わたしはみんなと別れ、カントーにやってきた。
ゲーチス、あいつの目的は、何となく分かっている。


「伝説のポケモン、か…」

「さすがですね、姫。しかしもうここには用はありませんよ。」

「捕まえる事が目的じゃないの?」

「捕まえるのも良かったのですが逃げられてしまいましてねぇ…。これさえあれば、充分です」


そういいゲーチスが見せたもの、それは、サンダーの、羽


「……まさか」

「姫、あなた、ワタクシと来ませんか?」

「何言って…」

「ワタクシのふがいない息子、そして王であるN…彼が今どこに居るか、知りたくありませんか?」

「………。」

「あなたが唯一愛したNは、ワタクシの手の中です…」


そういい高笑いをするゲーチス
あぁ、やっぱりわたし、こいつ嫌いだ。


「Nは、王はあなたに会いたがっている…


あなたがワタクシのものになれば、王も、ワタクシも、全プラズマ団が喜び、我々は活性する……」




…N、N、N………

サヨナラ、君に会えて幸せだった。

ただそれだけを言い残し消えた彼…
会いたい、会いたい、会いたい



「Nに、あいたい」



これで、あなたはワタクシのものに…




わたしの心は真っ黒に染まって行った。




(あぁ、わたしはなんて弱い人間なんだろう)




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