優しい言葉とわたしの在り方




「お前みたいな弱いやつにポケモンを持つ権利なんてないんだぜ?」

これは3年前のわたしのお話。










わたしは昔、訳ありだった。
弱いやつが嫌い、弱いポケモンが嫌い。
…だから手持ちは最強にした
今思えば、ガーディ達には悪い事をしたなって思ってる。



「ピンク」

「はい」

「侵入者だ。倒して来い」

「はい、サカキ様」

わたしはサカキの右腕だった
ただ強さを求め、得た地位。
すべてサカキのためにそう誓い、戦った
侵入者もまた、弱いだろう…と思っていた


でも…
わたしは負けてしまった

そう、赤い帽子を被った、
ピカチュウと一緒の少年に





「なぜお前はそんなに強い…」

「さあ」

「お前、名前は?」

「レッド。あんたは?」

「ピンク」

「ふぅーん。あんたさ、勝負楽しんでないから弱いんだよ」

「…わたしが、弱い?」

「そ。
あんたのガーディ、強いよ。
でも、弱いのはあんただ」

「………………」

「サカキのために戦うな」

「……!」

「ピンク、自分のために戦え」

「…………」

わたしは、やっぱり無理してたんだな
サカキ様のため、と自分に言い聞かせながら


「そんなに強いのに、ロケット団に居るなんてもったいないよ」


「………!」


「もし俺がロケット団を壊滅させたら、あんた、旅しなよ」




そして、泣きながら座り込むわたしの頭を軽くなで、彼は……

本当にロケット団を壊滅させたんだ……




それからの彼を、わたしは知らなかった



優しい言葉とわたしの在り方


(でも、彼はここに居る…)




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ヒロインちゃんの過去、これでいいのか…


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