曇りとサヨナラ




「グリーンさん、こんにちは」

「どうも」

今日も会いに来てしまった




「あの、ピンクは…?」

「うふふ、青春ですね…!」

「…秘密にしてくれよ?」

「分かってますよ。
ピンクちゃん、少し休憩していいわよ」

「ありがとうございます!
ガーディや少し散歩に行こうか」

「ガウ!」

「俺も行く」

「あっ、グリーンさん!」

「気分転換したいしよ」

「なら行きましょー!」


気分転換がしたい
今まで知らない女に囲まれてキャーキャー言われ疲れたから…
それに、ピンクと少しでも長く一緒に居たい
俺ってこんなキャラだっけ…?




「グリーンさーん?」

「あ、悪い…どうかしたか?」

「いやぁ、グリーンさんのファン凄いたくさん居ましたね!」

「あぁ…あれか」

「わたし怖くて逃げちゃいました…」

「悪かったな…」

「グリーンさんは悪くないですから気にしないで下さい!」


本当は、ファンが居るところなんて見られたく無かった
俺の目には、お前しか映ってないから。
…お前の目には、誰が映ってる?

聞きたいけど、怖い



「お前さー、ガーディ進化させねえの?」

「タイミングの問題と…ガーディが嫌がってたんですよね」

「そうなんだ」

「でも最近、進化したいって…炎の石拾って来ました」

「そっか…なあ、お前、昔トレーナーだったろ?」

「…あ、ハイ」

「ガーディ、かなりのレベルだしよ…
一回、お前とバトルしてみたい」



俺は、何も知らなかった


「…そうですね」


彼女の表情の曇りに、
ピンクの悲しそうな顔に


(俺は、好きになったやつの事を何も知らなかった)


曇りとサヨナラ

そしてピンクは、何も言わずに居なくなった




-----------
今からが山場である………


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