正しい天然の使い方




◯月×日△曜日。
今日の天気は晴れで気温も高すぎず低すぎずとちょうどいい感じで、子供なら外に遊びに行くには絶好の日だと思う。そう、あくまで「子供なら」のはずなんだよ。

「グリーンも一緒に遊ぼうよー!」

「誰がこんな歳になって遊ぶか!!!」

「えぇぇー」

「ったく…」


ななしが何故か子供のように外で遊んでいる。そろそろそんなはしゃぐような歳でもないのに、ななしは身長も低い方でついでに精神年齢も低いのであまり違和感はなかった。


「ブースターいくよー!」

「ブイッ!?」

「あっごめん避けて!ってグリーン危ないぃぃぃ」

「は?」


ななしに急に呼ばれたから振り向いたらバシャーンという音と共に全身が水浸しになった。
外で遊んでいたななしはブースターを出してあろうことか水遊びをしようとしていたらしい。炎タイプのブースターは水に弱いため自分にかかりそうだった水を避け、それが近くにいた俺に当たったわけだ。


「グリーンごめんね?」

「別にいいけど…って、んなわけねぇだろ!!!」

「あわわやっぱり駄目かぁ…」

「当たり前だ!まず何でブースターに水をかけようとしてるんだよ!」

「ブイブイッ!」

「ブースターもごめんってば;」


正座をしてブースターに叱られているななしを見ながら「やっぱり可愛いよな」とか「髪サラサラだな…」とか考えていたら目の前にななしがいた。


「グリーンぼーっとしてたけど大丈夫?」

「あ、あぁ」

「わかった!」

「何がだよ」

「グリーンは天然なんだ!」

「はぁ!?」

「ぼーっとしてる人の事を天然って言うんでしょ?」

「ちげぇぇぇぇぇ!!!」



正しい天然の使い方

(え、違うの?)

(何つーか俺変態っぽくね?)



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何か短い気がするのは気のせいです。
え?違う?いえいえ本当です。

by恵(美羽)

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「「愛の火炎放射(笑)」」