「…終わったのか……?」

「うん」

「Nは…?」

「行っちゃった…」




ユウリ、ボクは海を超え、自分を探す旅をする
もしもトウヤの事、好きじゃなくなったら、ボクの所においで
………なんてね

今までありがとう
ボクはキミが、





ずっとスキだったんだよ






「トウヤ、」

「何?」

「ありがとう」

「………俺、お前が………」


「トウヤー!ユウリー!」

「…トウコ」

「あら、邪魔しちゃったかしら…?」

「本当邪魔だし」

「ぷっ、あははは!」

「ユウリが、笑った…?」

「やーん!かわいいわ!」

「あ、コラ、トウコ!!!!」










*


「海はいいね…
ユウリ、元気にしてるかな…」

ボクの唯一スキになった人……
だけどキミは……


「ゾロアーク、どうしたんだい?」

紙の入ったガラスの瓶…

「流れて来たみたいだね」


ボクはこういうの興味無かったけれどゾロアークが見つけたから…

だってユウリ、キミとの思い出のポケモンだから……






親愛なるN様

…ボク………?




あなたが旅立って1年が経ちました。
お元気ですか?

わたしは毎日、元気でやってます

聞いて下さい
N様から貰ったゾロア、進化しましたよ!
やっとあなたに追いつきました



あなたが海を越えると言ったから
このガラスの瓶にわたしの思いを託し、海に流しました
あなたが見てるかは分からないけれど。

わたしもイッシュを離れようと思う。
ゲーチスとケリを付けたいし、何より、他の地で自分の可能を広げたいの


記憶が戻って何もかも思い出したんだ。
わたしがあなたの事、大好きだったって事も

もし、全て覚えていたら、わたしはあなたを止められていたかも、こんな結末を迎えてなかったかもしれない

…なんて今更だよね


N、わたしはあなたの事忘れない。
あなたがわたしを忘れても、絶対に……

ずっと言いたかった。


わたしと出会ってくれて
ありがとう


ユウリ







「………………。



あぁ、大丈夫。
行こうか、ゾロアーク。」



…ユウリ、ボクもキミを忘れない





何かが、ボクの頬を伝った
暖かくて、優しい君へ流した


最初で最後の 涙





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