この出会いは必然だった


ところ変わってカラクサタウン
わたしはゲーチスの演説を聞いていた。
聞きたくもない演説を


「そうしてこそ人間とポケモンははじめて対等になれるのです」


…よく言うよ、偽善者が


「ユウリ様、ゲーチス様素晴らしいですな!」

「あー、うーん…」

「なぜユウリ様はプラズマ団の制服じゃないんですか?」

「だせぇもん」

「俺達着てるのに…」

「あー、ごめん」

「いえ、慣れてますから!」

……慣れって怖いね!






*
「あー、やっとついたー!」

「トウコのせいでだいぶ遅くなったけどな」

「トウヤだってへばってたじゃん!」

「落ち着け。…ん?なにかしてるな…」


「ポケモンを解放しなさい!」


「…何だあの変な服の集団は」

「さぁ?」


「以上でワタクシ、ゲーチスの話を終わります。ご清聴感謝します」

「あ、終わった。」

「わしらは間違ってるのか…?」

「利用してるだけなのか…?」


(…本当口は上手いな……みんな混乱してる)

ゲーチスの巧みな話術、演説。
もしかしたらポケモンを手放す人が出るかもしれない
そう考えると自分の無力さに泣けてきた







「疲れたからポケセン行くわ」

「僕も行くよ。ベルとトウヤは?」

「あたしも行くー!」

「俺は探検するから」

「分かった。何かあったらライブキャスターで呼んでくれ」

「わかった」





*

「ねぇ」

「…?」

俺が探検しようとしたら黒い帽子の男に話し掛けられた


「君のポケモン、今話していたよね?」

「はぁ?」

「そうか、君には聞こえないのか。かわいそうに…。ボクの名前はN。」

「俺はトウヤ」

「そうか、トウヤ。キミのポケモンの声をもっと聴かせてもらおう!」

すると勝負を挑んで来た
ポケモンの声?
コイツ電波系なのかな…

そんな事を考えながらツタージャで応戦
少し傷を負ったものの圧勝した


「お疲れ、ツタージャ」

そう言って抱き抱えてやると嬉しそうに声をあげてないた

「そんな事を言うポケモンが居るのか…?!」

「…はぁ?」

「……ボクはトモダチのため、世界を変えなければならない

そう言うと黒い帽子…(Nだっけ?)はどこかへ行ってしまった

「…なんだったんだ、あいつ……」


「あの」

「ん?」

「あなたのツタージャ、怪我してる」

「え」

「ほら、ここ。」

「お前、怪我したなら言えよ」

「まあまあ。」

「気づかなかった俺も悪いけどさ…」


「治療してあげる!」





「シビルドン、キズぐすりプリーズ!」

『かばんに入ってるでしょ』

「あ、そうだった…!」

『相変わらずばかだね、ユウリちゃんは』

「お前、今日の夕飯抜きな」

『ご、ごめ…』

「冗談。」

『びっくりした…』



「…………………喋るんだ。」

「今の間はなに!?一緒に練習したもんねー!」

『僕ね、ユウリちゃんとたくさん喋りたかったんだー』

「へぇ……」

「はい、完了」

「シャー!」

「どういたしまして。元気になったね!」

元気になったのかツタージャは飛びついて来た
シビルドンがぶーちく言ってたけどスルーしと抱き着いてやった
さっきばかって言ったからね


「ツタージャが懐くなんて、珍しい…。」

「そうなの?」

「うん。一緒に旅してる仲間には絶対飛びついたりしないから…」


「わたしラッキーだね!」

「うん。…ありがと」

「傷付いてたら助けるのは当たり前でしょ。気にしないで」

「俺はトウヤ。」

「わたしはユウリだよ。」

「よろしく」

「うん!…あ、もう行かなきゃ!また会えたらいいね」

「うん。」

「またね!トウヤくん!」




この出会いは必然だった


(今度は違うカタチで出会うなんて)

(思ってもみなかった)





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