歪む思い




「やぁ、トウヤ。ジムには勝ったのかい?」

「…N」



「ねえ、トウヤ。
わかりあうためといいトレーナーは勝負で争い、ポケモンを傷つけあう。
ボクだけなのかな…それがとても苦しいのは
まぁいい…キミのポケモンと話をさせてもらうよ。
…ボクは生まれたころよりポケモンと暮らし育ったからね。ヒトと話すよりも楽なんだ
だってポケモンは絶対にウソをつかない…」


「おい…!」

「ジャローダだね…
トウヤはどんなトレーナーか教えてよ?」





…何してんだこいつ

「…そうかトウヤはカノコタウンで生まれ育ち母親とトウコの三人暮らしなんだ。
ポケモン図鑑をきっかけに世界を見聞するための旅をしている……と」

「ジャローダ、お前個人情報ペラペラ喋んなよ」

そういうとジャローダはなんだかしゅんとした
可哀相だから撫でると嬉しそうに声を上げた




「それにしてもこのジャローダ、なぜだかキミを信じている…
いいね……!

全ての人とポケモンがキミたちのように向き合うなら人に利用されるだけのポケモンを解き放たずにポケモンたちと人の行く末を見守る事ができるのに


…ゲーチスはプラズマ団を使い特別な石を探している。
その名もライトストーンとダークストーン…
伝説のポケモンはその肉体が滅ぶとストーンとなって眠りながら英雄の誕生を待つ……
そのストーンから伝説のドラゴンポケモンをよみがえらせトモダチになりボクが英雄であることを世界に認めさせ従わせる…


…ボクの夢は争うことなく世界を変えること
力で世界を変えようとすれば反発する人もでるだろう
そのときに傷付くのは愚かなトレーナーに利用されてしまう無関係のポケモンたちだから
そう…ポケモンは人に使われるような小さな存在じゃないんだよ!

その結果…
キミたちのようにお互い向き合っているポケモンとトレーナーを引き裂くことになるのはすこし胸が痛むけどね」



「そんなこと、俺がさせるかよ」

「キミに何ができる?」

「さぁ…?でも、苦しんでるやつが居るなら、俺は助けるよ。」

「…ユウリかい?」

「ユウリだけじゃないさ……お前も…ね」

「フフ…ボクが苦しんでいるように見えるならキミの目は節穴だ」

「どうかな…なんとでも言ってろ」

「キミは面白い。」

「俺はおもしろくないね」




一瞬だけどあいつが…
苦しんでいるようにみえた…
気のせいか……?



歪む思い


(お前は、)(苦しんでるんだろ?)





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