Memo

◇ しーん。


立海幼稚園3


「今日はお絵描きしようねー。」

「えええぇぇぇぇ!!!!はんたいーだろーぃー!!!!」

「おにごっこがいいー!!!!」

「じゃブン太くんと赤也くん2人で鬼ごっこしておいで、ただお互いを追い掛け回すだけで馬鹿みたいにつまらないから。」

「ぶんた!あかや!せんせいのいうことをきかんか!!」

「それにきょうはあめがふるかくりつ80%だぞ。」

「うぇぇぇ…じゃーがまんするよぅ…。」

「我慢しなくていいのにー。まぁいいや。じゃ、今日は家族の絵を描こうね。」

「かぞく…むずかしいなり。」

「そう言いながらさっそく鶏を描く雅治くんが先生は憎いほど好きだよ。」

「じゃっかるのかぞく、かわりにかいてやっただろぃ!」

「たまごみたいにかくなよ!しかもたくさん!」

「これがじゃっかるで、こっちがじゃっかるで、こいつがじゃっかるで…」

「ぜんぶおれかよ!」

「あはははは、平和だね。その絵は先生が責任もって展示しておくね。花丸付けてあげる。さすがブン太くんだね。」

「せんせい、かけたよ。」

「ゆきむらくん…それはかぞくじゃなくて、みらいよそうずでは…」

「だまれやぎゅう。」

「…精市くんの家族には俺と同姓同名の白いドレスを着た居候がいるんだね。これはご両親に見せても大丈夫かな?」

「ふふっ、いつでもあいさつにきていいよ。」

「わーい、問題児の家への家庭訪問は大好きだよ。」

「できねーぇ!!おれもせんせいのにがおえにしーようっと!!」

「ずるいだろぃ!!そっちのほうがたのしそうだろぃ!!」

「むん!ならばかぞくではなく、せんせいのにがおえをかくじかんにすればよい!!」

「…めいあんなり、さんせいじゃ。」

「そのほうがへいわにかいけつするかくりつ…90%」

「勝手に決めないでくれるかな?これだから生意気なガキどもの世話は嫌になるなぁ、先生あることないこと言って辞めちゃおうかな。」

「せんせい、わたしもせんせいのにがおえかきたいです。」

「おれもかくぜ!」

「うむ、だれがいちばんうまくかけるかしんけんしょうぶだ!」

「よーっし!ぜってぇまけねぇ!」

「……無視しないようにー諸君ー。」




数分後には皆が描いた似顔絵を渡されて、先生は皆のちいさなお手手に花丸を書いてあげたのでした。
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