Memo

◇ しーん。

なめこ、落ちちゃいます〜しがみつく子もいます〜


「登校しただけで全身濡れるとか酷い雨だよな…。」

「ほんま酷い雨っすわ…。」

「みんな大丈夫かな。」

「鞄の中なら平気とちゃいます?」

「みんな……………鞄開いてた!!みんないない!!」

「アホがおる。」

「み、みんなどこ!?」

「この雨やったら流されとるんとちゃいます?ほら念願の流しなめこやないすか。」

「流れるというか溺れる!!助けに行かないと!!」

「…溺れる…まぁ、きのこは泳げんか…。」

「光!!」

「え、その瞳は俺にも探せっちゅーことを求めとるんすか?」

「……い、いいよ別に!俺1人で頑張るから!!」

「まだなにも言うてないでしょ。」

「光…」

「まぁ嫌なんすけどね。」

「人でなし!!いってきます!!」

「おー…ほんまに行きおった…俺かて、先輩のためやったらどこまでも行きますけど…なめこのためはなぁ…。」

『すわ。』

「うおぉ!?…は、お前なんでここにおんねん!!」

『すわすわ。』

「また紙…なんやねん…滲んで読めんやんけ。」

『……』

「なんやその瞳は…まさか、追いかけろっちゅーとるのか?」

『すわ!!』

「はぁ…やっぱそうなるんか…お前、他のなめこの居る場所わかるんか?」

『すわ。』

「しゃーないわ、付き合ったる。先輩も心配やし…。」

『すわすわ。』

「で、どこにおんねん。」

『すわぁ!』




「あれ、光!と光なめこぉぉぉぉ!!!!」

「俺と会った感動より、なめこと会った感動がでかいんかい!!」

『すわ!』

「コイツがあっちって言うてますよ。」

「まじで!?…雨の中来てくれてありがとう。」

「…ま、しゃーないっすわ。」





他のなめこは、水たまりでちゃぷちゃぷしてました。
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