サボテン学

「サボテンはね、人の言葉が分かるって言われてるんだよ」
「だから周助のサボテンはこんなに棘が多くて鋭いんだわ」
「ふふ、ひどいな」
人差し指の腹で撫でるように棘に触れる。ぐっと押し込むと、棘が皮膚を貫いた感触がした。一瞬の熱のあと、痛痒いような快感が走る。
「サボテンも持ち主に似るのかしら」
「さぁ、どうかな」
「この子たち周助そっくりだよ」
周助の言葉は鋭く、少し痛くて気持ちが良い。
私はいちいち照れて怒って、素直になれずに棘を武装してその胸に飛び込む。私がサボテンならば、棘はきっと周助によって作られている。

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