「失礼します」
ノックをしてから職員室に入る。
少し肌寒い室温と無駄に充満したコーヒーの匂いが僕らを出迎える。
……この匂いは嫌いだ。
コーヒーは特に。
それはさておき、僕らの担任はどこかな?
「そこの君たち」
「?」
「沢田さん、獄寺さん、山本さんであってるかな?」
振り返ったそこにいたのは、焦げ茶色の短い髪に赤縁眼鏡の女教師。
うっわ、ヤバイくらい体育会系じゃん。
絶対的に熱血教師じゃん。
てか何、ヤンクミ!?
「私が担任の新島だ」
リボーンが言ってた新島って、こいつだったのか。
てっきり男だとばかり思ってたよ。
「さて、まずは制服だね。職員室の隣に保管所があるから、選んでおいで」
保管所?
予備の制服とかでも置いてあるのかな?
……とか思った僕がバカだった。
部屋につけられた札には『制服倉庫(転入生用)』と書かれ、中には男女ともに全サイズの制服が揃えられ、千……いや、万を超える量が置かれていた。
ちなみに、管理しているのは『風紀委員』。
……なんか納得した。
「うっわー! 琴音、理沙! 服がいっぱいだよー!!」
「うるさいです隼菜。はしゃぎすぎ」
「激しく同意。ほら、さっさと選ぶよ」
**********
「……気に食わない」
「仕方ないよ琴音。それが現実なんだから」
何が気に食わないのかって、制服だよ。
「なんで2人はLなのに僕だけSなんだっ!」
「「だって160cm越えてるし」」
「隼菜だけぶち殺す」
「なんで私だけ!? 理沙は!?」
「やだなぁ、琴音が私に攻撃できるわけないよ」
「反撃が怖いしね」
「え、それってただのチキn……ぎゃぁぁぁぁぁ!!」
片手で関節技を決めながらもう片方で制服を整える。
垂れて来た髪を耳に掛け直した時、丁度理沙と目が合った。
「何?」
「ううん。やっぱり琴音には長い髪が似合うなあって」
幼い頃から茶色い髪の毛。
何のこだわりがあってか今に至るまでずっと伸ばし続けて来た。
その結果、その長さは腰の下までになった。
あれだ、スクアーロ級だ。
で、それをポニテにしているのが現状なわけで。
コンコン
『3人とも準備できたか?』
「大丈夫でーす」
理沙の声で部屋のドアが開く。
隼菜を半ば引きずるような形で外に出て、僕らは新島女史の後をついて歩き出した。
「先生、私達って何組なんですか?」
いつの間にか復活していた隼菜が問う。
「全員私のクラス、2-Aだよ」
「それ本当ですか!?」
「ああ。知り合いがいた方がいいだろ?」
2-A。
間違いなくツナ達のクラスだ。
そう言えば全く気にしていなかったけど、この世界の時間軸はどこだろう。
もうすぐ12月に入るわけだし、未来編は終わっているはず。
下手すれば、継承編ですら終わっている可能性が高い。
……流石に代理戦争は終わってないだろ。
『お前ら喜べ、女子3人の転入生だ!』
『ええーっ!!』
おいこら、そのテンションはおかしすぎるでしょ。
盛り上がり方おかしすぎるでしょ。
聞こえてくるのが女子の落胆声だけっておかしすぎるでしょ!?
若干のイラつきとともにドアを開けて教室に入る。
刹那、ざわめきが消えた。
教壇に立って軽く見渡すとすぐにツナを見つけた。
山本や獄寺とも目が合う。
その他にわかるのは京子、花はもちろん、アニメ派涙目のトマゾファミリーの4人。
そして、炎真としとぴっちゃん。
……継承編終わってた!?
悔しいなんて言わないさ。
……言わないもん。
「ふう、沢田琴音です。ツナとは従兄弟に当たります。よろしく」
「獄寺隼菜です。隼人の双子の妹なんですが、似てないとか言わないでくださいねっ?」
「山本理沙です。隼菜とは逆で、武の双子の姉です。以下同文」
「表彰式か」
いけない、思わず突っ込んでしまった。
そんな自分にまたイラつく。
「3人はイタリアからの帰国子女で、向こうで知り合ったらしい。だから家族がここに揃ってるのは偶然だそうだ。ま、仲良くしてやれよ」
ちょっと待て、その設定どこから出て来た?
僕らがその設定を作った覚えはないんだけど。
それともあれか、お馴染みリボーンの仕業か。
ま、なんでもいいや。
指定された席に着く時に、誰かの殺気を感じた気がした。
ノックをしてから職員室に入る。
少し肌寒い室温と無駄に充満したコーヒーの匂いが僕らを出迎える。
……この匂いは嫌いだ。
コーヒーは特に。
それはさておき、僕らの担任はどこかな?
「そこの君たち」
「?」
「沢田さん、獄寺さん、山本さんであってるかな?」
振り返ったそこにいたのは、焦げ茶色の短い髪に赤縁眼鏡の女教師。
うっわ、ヤバイくらい体育会系じゃん。
絶対的に熱血教師じゃん。
てか何、ヤンクミ!?
「私が担任の新島だ」
リボーンが言ってた新島って、こいつだったのか。
てっきり男だとばかり思ってたよ。
「さて、まずは制服だね。職員室の隣に保管所があるから、選んでおいで」
保管所?
予備の制服とかでも置いてあるのかな?
……とか思った僕がバカだった。
部屋につけられた札には『制服倉庫(転入生用)』と書かれ、中には男女ともに全サイズの制服が揃えられ、千……いや、万を超える量が置かれていた。
ちなみに、管理しているのは『風紀委員』。
……なんか納得した。
「うっわー! 琴音、理沙! 服がいっぱいだよー!!」
「うるさいです隼菜。はしゃぎすぎ」
「激しく同意。ほら、さっさと選ぶよ」
**********
「……気に食わない」
「仕方ないよ琴音。それが現実なんだから」
何が気に食わないのかって、制服だよ。
「なんで2人はLなのに僕だけSなんだっ!」
「「だって160cm越えてるし」」
「隼菜だけぶち殺す」
「なんで私だけ!? 理沙は!?」
「やだなぁ、琴音が私に攻撃できるわけないよ」
「反撃が怖いしね」
「え、それってただのチキn……ぎゃぁぁぁぁぁ!!」
片手で関節技を決めながらもう片方で制服を整える。
垂れて来た髪を耳に掛け直した時、丁度理沙と目が合った。
「何?」
「ううん。やっぱり琴音には長い髪が似合うなあって」
幼い頃から茶色い髪の毛。
何のこだわりがあってか今に至るまでずっと伸ばし続けて来た。
その結果、その長さは腰の下までになった。
あれだ、スクアーロ級だ。
で、それをポニテにしているのが現状なわけで。
コンコン
『3人とも準備できたか?』
「大丈夫でーす」
理沙の声で部屋のドアが開く。
隼菜を半ば引きずるような形で外に出て、僕らは新島女史の後をついて歩き出した。
「先生、私達って何組なんですか?」
いつの間にか復活していた隼菜が問う。
「全員私のクラス、2-Aだよ」
「それ本当ですか!?」
「ああ。知り合いがいた方がいいだろ?」
2-A。
間違いなくツナ達のクラスだ。
そう言えば全く気にしていなかったけど、この世界の時間軸はどこだろう。
もうすぐ12月に入るわけだし、未来編は終わっているはず。
下手すれば、継承編ですら終わっている可能性が高い。
……流石に代理戦争は終わってないだろ。
『お前ら喜べ、女子3人の転入生だ!』
『ええーっ!!』
おいこら、そのテンションはおかしすぎるでしょ。
盛り上がり方おかしすぎるでしょ。
聞こえてくるのが女子の落胆声だけっておかしすぎるでしょ!?
若干のイラつきとともにドアを開けて教室に入る。
刹那、ざわめきが消えた。
教壇に立って軽く見渡すとすぐにツナを見つけた。
山本や獄寺とも目が合う。
その他にわかるのは京子、花はもちろん、アニメ派涙目のトマゾファミリーの4人。
そして、炎真としとぴっちゃん。
……継承編終わってた!?
悔しいなんて言わないさ。
……言わないもん。
「ふう、沢田琴音です。ツナとは従兄弟に当たります。よろしく」
「獄寺隼菜です。隼人の双子の妹なんですが、似てないとか言わないでくださいねっ?」
「山本理沙です。隼菜とは逆で、武の双子の姉です。以下同文」
「表彰式か」
いけない、思わず突っ込んでしまった。
そんな自分にまたイラつく。
「3人はイタリアからの帰国子女で、向こうで知り合ったらしい。だから家族がここに揃ってるのは偶然だそうだ。ま、仲良くしてやれよ」
ちょっと待て、その設定どこから出て来た?
僕らがその設定を作った覚えはないんだけど。
それともあれか、お馴染みリボーンの仕業か。
ま、なんでもいいや。
指定された席に着く時に、誰かの殺気を感じた気がした。