10夢
私がリボーンの世界に来て2日が経った。

今日は日曜日。

もうすぐ12月に入るらしくてぶっちゃけ寒い。

元の世界夏でしたけど!?

風邪引くわぁ。

ちなみに昼飯なうです。

私が奈々さんにオススメした干し芋を美味しく頂いております。

あまりにもたくさん買って来たもんだから、ツナがずっと飽きたって嘆いてる。

「ちょっと黙ろうかツナ。干し芋が飽きたとかほざくならシバくよ」

「んな!? そもそも姫ちゃんが勧めたりするから……!」

「何を言うか! 私の地域ではな、生まれた時から冬は干し芋で育つんだぞ! 干し芋は体の一部なんだぞ!」

「その執着心おかしいから!」

「おめぇらうるせぇぞ。ちったあ静かに食えねぇのか」

ぎゃんすかとツナと言い争いをしていたら、銃を片手に干し芋を頬張るリボーンに怒られた。

「ツナ、一ついいことを教えてやるぞ」

「なんだよ」

「姫の言う通り干し芋は飽きないもんだぞ」

はい勝ったー!

リボーンの絶大的な支持いただきましたー!

アイムウィナー!

ピンポーン

「あ、私でるよ」

干し芋を口に詰め込んで飲み込んでから、スタコラと玄関に向かう。

「よお」

「おっす」

来客は獄寺と山本でした。

どうせ目的はツナでしょ?

君らの行動なんて丸わかりなんですよ!

そんな訳で部屋に連れて行きました。

と思いきや、山本の発言から目的は違うと悟った。

「お前、体調どうだ?」

え、あれ、ミーですか。

体調なら万全ですよー。

何せタフに作られてますからねー。

まあ精神は全然ダメなんですけど。

「けっ、どうせ元気なんだから心配するだけ無駄だぜ」

そんな山本は正反対でやっぱり獄寺と言う奴は……。

はあ、獄寺夫人の気が知れない。

「そう言うなって。獄寺、実はあのあとすげー心配してたんだぜ。ツナん家行くって提案したのも獄寺だしな」

「余計なこと言ってんじゃねぇ野球バカ!」

なるほど、獄寺は一種のツンデレですか。

私には美味しくねえよ。

ピンポーン

「オレが出るからお前らは待ってろ」

立ち上がろうとしたらリボーンに先を越された。

しばらく戻ってこなくて、代わりに玄関から女子の声がする。

2人いるみたいで、片方はおとなしい喋り方でもう片方は元気ハツラツ。(オロナミンC飲みたい)

ああ、京子とハルか。

おっおっ(°ω°≡°ω°)おっおっ

会えるのか? 会えるのか?

足音が2階に上がって来る。

リボーンが戻って来て、初見の2人に挨拶しようとして、私は、固まった。

「あり……? どSちゃん、獄寺夫人!?」

彼が連れて来たのは、ここにいるはずのない親友2人だった。

ハッとしてツナ達をみると、やはりと言うか固まってしまった。

「え……獄寺……夫人……?」

「獄寺……おまえ……」

「知らねー!!」

(^q^)あ、やべ。

「3人とも落ち着いて、あくまでもあだ名だから。私の姫と同じだから」

さりげなーく獄寺夫人の顔を見ると、怒りと恥じらいの入り混じった表情で、耳まで真っ赤だった。

「よかった。姫生きてた!」

て言うかよぉ、

「なんでおんの!?」

「それがね……」

どSちゃんがことの顛末を説明してくれた。

三次元(向こう)では私が死んでいると言うこと、この世界に来るのに何が起こったのかを。

……またフラン?

あ、またツナ達が……。

「えっと要するに、この2人も私がいた世界の人で、私の親友。名前は……ごめん、なんだっけ?」

「それがね、思い出せないんだ」

「Me too」

なんですとぉ!?

何があったんですか、私だけじゃなくてこの2人まで同んなじことが起こってるとかさ……。

全員元の世界のことは覚えてるんだから記憶喪失ってわけでもないし。

「ふむ……」

ツナの隣では、リボーンが何やら考え込んでいた。

「だったら新しく作ればいいじゃねえか」

「ワォ、nice idea♪」

「うっせーよアホのメガネ班長。さりげなく英語自慢してくんなよ。しかも“ワォ”は雲雀さんの特権だよコノヤロー」

「んなっ!?」

獄寺夫人の分際で雲雀さんの口癖を言うとかいい度胸してんなゴラァ。

「口調と呼び方変わってる……」

ツナに呆れられました。

「って、名前もそうだけど住むとこないやんその2人」

「あら、みんなうちに住んでいいのよ?」

さっすが宇宙より広い心の持ち主、奈々さん。

でもよく考えてみよう。

沢田家って、奈々さん、ツナ、リボーン以外にも、ビアンキ、ランボ、イーピン、フゥ太が住んでますよね?

そこに私がいるだけでも負担のはずなんだよ。

「流石に迷惑です。だからできればうまくバラしたい……山本と獄寺どう?」

「ん? 親父に言えば大丈夫じゃね?」

「オレの家は……」

「よし決まり。アホのメガネ班長、おまえは獄寺の家決定な」

「「なっ!!?」」

おー、獄寺とバカの息が揃った。

レアだよレア、美味そう。

「心配しなくていいよ獄寺。こいつ、こんなんでも料理はできるし家事も上々、勉強も(英語限定で)かなり出来るし、同居人には悪くないぜ!」

「…………」

あれれ?

なんで全員黙っちゃうの?

おかしなこと言ってないでしょ?

むしろ正常でしょ?

アホの情報はテキトーで然るべきでしょ?

「姫の口調、変わりすぎ……」

ポツリと呟くどSちゃん。

ん、変わったらおかしかったかな?

個人的には通常運転のつもりだったけど?

「で、どーすんだ獄寺」

リボーンに問われて黙り込む獄寺。

ま、そりゃさ、さっきまで“獄寺夫人”とか呼ばれてた奴を家に住まわせんのは気が引けるよね。

「あ、いえ、自分はいいんですけど、オレのアパートって入居届けが必要なんですよ。それでこいつを住まわせるのにはオレとの関係を書かなくちゃいけないんですがなんて書けばいいのか……」

面倒なアパートだなおい!

「双子の妹でいいじゃねえか」

いらずらっぽくリボーンが笑った。

「双子の妹……。あ、いい名前思いついた!」

双子設定なら苗字に迷う必要はない。

獄寺で決定。

それで双子なら名前が似てた方がいいと思うから、少し名前をいじって見ましたー。

「そんな訳で、獄寺隼菜。どう?」

「いいじゃねぇか」

再びニヒルな笑みを浮かべるリボーン。

よし、これで1人決まり。

「ねぇ姫」

「ん?」

「兄妹だと禁断の恋じゃない?」

あ……。

ま、いっか。

あくまでも設定だからね!

「そんで、私はツナの従兄弟ってことで」

沢田家に住むなら、そのほうが設定は楽だしね。

「ならお前は沢田琴音でいいか?」

「どっから出て来たのか突っ込みたいけど、異議なし」

よし、これで私の名前も決まりだね。

残るはどSちゃんだけだね。

山本のとこに住むわけだけど、設定が思い浮かばないなぁ……。

「山本なにがいいだろう。あー、その前に設定……」

「なあ、獄寺と逆でオレの双子の姉ってのはどーだ? オレ、ねーちゃん持ってみたかったしな」

「その設定いただきまーす」

確かに、この中で唯一の黒髪ペアだもんねこの2人。

この2人だったら双子って言われても違和感なさそう。

あ、名前思いついた。

「もじってはないけど、山本理沙って言うのはどう?」

「姫が決めたやつなら私はなんでもいいよ」

これで決まり!

「決まったな。琴音、隼菜、理沙。ちゃんと名前に慣れろよ」

「「「はーい」」」

新しい3人誕生だぜ!

あれ、これってもしかしたら所謂イレギュラーってやつじゃないですか?

わぁ、アンビリバボー。

「それとだな、明日から並中に通え」

What?

Pardon?

マジデスカ?

ナミチュウニカヨエチャウンデスカ?

「あ……姫の頭が飛んでった」

「黙りなさい隼菜」

「順応早っ!?」

ふはは、それが私だからな。

何はともあれ新しい人生を楽しまなきゃ損だと言うね。

「あ、そーだツナ。近くに美容院ってある?」

「あるけど、何で?」

「うん、この髪ね、しばらく手入れしなかったせいで傷んじゃってさ。せっかくだし綺麗にしたいじゃん?」

「そっか」

んで、奈々さんに近くの美容院を紹介してもらって、さっそくLet’s go!

……あれ?

2人は行かないの?(´・ω・`)


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