幼少編(イタリア)



4


「キャアアアアァァアアァア!!!!」

突然に響き渡る、悲鳴のような叫び声。

ベル/スクアーロ「!!??」

〜ボスの部屋〜

スクアーロ「今の声…まさか、あのガキ…」

バリーンッ

スクアーロ「ッッつう!!」

飛んできたコップが、スクアーロの頭に直撃した。

スクアーロ「ゔお゙おぉい! 何すんだクソボス!」

?「るせぇカスが。黙らせてこい」

スクアーロ「……ちっ」

〜廊下〜

ベル「ん? 今のって…医務室?」

?「ベル、今の叫び声に心当たりがあるのかい?」

不意に声をかけられて、ベルはそっちを見る。

そこにいたのは、フードを被った赤ん坊だった。

ベル「マーモンじゃん。なんかねー、任務の帰りに子供拾った。今医務室でオカマが」

マーモン「子供が子供拾ってどーするのさ(ボソ)」

ベル「ん?」

マーモン「何でもないよ。それより、行った方がいいかもしれないね」

ベル「なんで?」

マーモン「…………」

表情を曇らせるマーモン。

尤も、フードで顔なんて見えないが。

マーモン「もし目が覚めて最初に見たのがルッスーリアの顔だとすると…」

ベル「あー……」

マーモン「叫び声にも説明がつく」

ベルの顔には明らかに呆れが見えていた。

その時。

「いやあああぁあ!!」

ベル/マーモン「!?」

明らかにさっきとは違う叫び声。

ベル「これ、オカマの声じゃん」

マーモン「とにかく急いだ方が良さそうだね」

タタタッ

スクアーロ「おっ」

ベル「あっ」

マーモン「ムッ」

廊下の角で鉢合わせた三人。

一度止まったものの、また走り出す。

スクアーロ「ゔお゙おい、さっきの叫び声って」

ベル「二回目は絶対オカマでしょ」

スクアーロ「そういや、何でマーモンまでいるんだぁ」

マーモン「僕がいちゃ悪いかい?」

スクアーロ「そう言う訳じゃねぇが」

マーモン「さっき軽くだけど、話はベルから聞いたよ」

タタタッ

暫くして、ようやく医務室にたどり着いた。

バンッ

スクアーロが勢いよく扉を開ける。

スクアーロ「ゔお゙お゙おぉい! どうしたぁ!!」

ルッスーリア「スクアーロ! ベルちゃん! マモちゃん!」

マーモン「一体何があったんだい?」

ルッスーリア「それが……」

チャキッ

重たい金属音が鳴る。

殺気を感じた四人は、その方を向いた。

そこにいたのは、

「………しね」

銃を構えたあの子供だった。



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