幼少編(イタリア)
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〜美鈴の部屋〜
美鈴「私さ、マーモンに聞きたいことがあるの」
マーモン「なんだい?」
美鈴「なんでマーモンは赤ちゃんなのにヴァリアーにいるの?」
ベル「確かに気になる。しかもオレより先輩ってのが気にくわないんだけど」
マーモン「その事かい? それだったらお金払ってもらうよ」
二人「(また金!?)」
ベル「ほんとムカつくんだけど、このちび」
マーモン「やるかい?」
美鈴「ちょっとストーップ! ケンカはダメ絶対!」
ベル「ちっ」
美鈴「私、まだイタリアのお金とかもってないから、今日の任務の分が入ってから払うから。それでいいでしよ?」
マーモン「それもそうだね。仕方ない、今回は特別だよ」
美鈴「ありがとう♪」
マーモン「僕はね、アルコバレーノと呼ばれる、呪われた赤ん坊なんだよ」
美鈴「Arco……日本語に直すと、虹、だね」
ベル「なんか聞いたことある。確か、世界に七人いるんだよな」
マーモン「その通り。世界最強の七人。皆もとは普通の人間だったんだけどね、呪いによって姿を変えられた。僕はこの呪いを解くために研究を続け、そのための資金を稼ぐのにヴァリアーに入ったまでさ」
美鈴「ふ、ふーん?」
難しいのは苦手です。
だってお子さまだもの。
マーモン「ま、ボスも知ってることだし、ヴァリアーの外に口外しなければ、何てことない話さ」
美鈴「ヴァリアーって、アクが強いね」
ベル「姫もな」
マーモン「似た者が集まっているんだ。そのうち慣れるよ」
ベル「ふぁ…眠っ」
美鈴「そろそろお開きにしよっか。おやすみ」
ベル「ああ、おやすみな」
マーモン「おやすみ」
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